介護になった時に知っておきたい!公的介護保険の基礎知識

配信日: 2019.10.08 更新日: 2021.06.24

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介護になった時に知っておきたい!公的介護保険の基礎知識
介護は身体の衰えとともに必要となるケースだけではありません。急な病気やけがで入院治療した後に、介護が必要な状態になることもあります。いざというときに慌てないためにも、ここでは前もって知っておきたい公的介護保険等の基本知識をお伝えします。
 
波多間純子

執筆者:波多間純子(はだまじゅんこ)

㈱bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント
 
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公的介護保険にはどんなサービスがあるの?

一定の要介護状態になったら、国の介護サービスである「公的介護保険」が受けられます。そして、その内容は大きく3つに分けられます。
 
(1)自宅で受けられるサービス
・ホームヘルパーによる訪問介護
・介護士や看護師による訪問看護
・理学療法士等による訪問リハビリテーション 等
 
(2)施設で受けられるサービス
・デイサービス
・デイケア(リハビリテーション) 
・ショートステイ(施設等への短期入所)
・老人ホーム等の施設入所 等
 
(3)介護環境を整えるための給付やサービス
・福祉用具の貸出し
・福祉用具購入費の補助
・バリアフリー改修費の補助 等
 
※上記は介護度によって受けられるサービスの制限があります。
 

要介護度が高いほど受けられる介護サービスの上限が上がる

介護保険では、介護度の重さによって要支援1から要介護5までの7段階に分かれます。その区分に応じて支給限度額が決められています
 

 

介護保険の対象者は?

介護サービスが受けられる人は、40歳以上の人です。よって介護保険料も40歳以上の人が納めます。一方、給付の条件は、40歳から64歳までと65歳以上では以下のように異なります。
 

 
介護保険は基本的に「老化に伴って起きる介護状態」に対して保障されます。よって、64歳までの方はいわゆる「老化」という状態になりづらいため、利用は一定の病気等にかかり介護が必要になった場合に限定されています。
 

自己負担割合は収入によって決まる

要介護度に応じて受けられる介護サービスの、原則1割が自己負担となります。ただし、一定以上の所得のある人は2割、特に所得の多い人は3割負担となります。
 
なお、老人ホームなどの施設を利用する場合は、介護保険の自己負担額に加えて、食費・居住費がかかる上、日常の生活費も必要になります。いわゆる在宅介護よりも費用がかさむ傾向にありますので、注意が必要です。
 
また、デイサービスであっても日常生活費や食費は自己負担となります。
 

健康保険と介護保険を合わせた年間自己負担額に上限がある

介護の状態は長期化することもあります。もしもその間、病気やけがをしてしまうと、負担する費用もよりかさんでしまいます。そこで、毎月の自己負担を軽減するだけでなく、年間に支払う自己負担金額にも上限が設けられています。
 
それが「高額医療・高額介護合算療養費制度」です。介護保険の自己負担額だけでなく、健康保険の自己負担額も合計した上限が設けられています。
 

 
例えば所得区分が一般世帯であれば、医療費と合わせた介護費の年間の自己負担額は50~70万円程度の負担で収まります。
 

どこに申請するの?

介護サービスの申請先は、お住まいの市区町村の介護保険担当窓口になります。申請したら、まずは介護を受ける方の状態に合わせて、要介護の程度が決定されます。次に、ケアマネジャーによって、介護対象者に合わせたケアプランが立てられます。
 
また、例えば高齢の親で今は介護が必要な状態ではないけれど、日常生活に不安を感じる場合はどこに相談したらよいでしょう? その相談先として「地域包括支援センター」があります。
 
こちらでは、社会福祉士、保健師、ケアマネジャーといった福祉や医療・介護の専門の職員が、高齢者の悩み事全般の相談に応じてくれます。
 
出典 厚生労働省「介護事業所・生活関連情報検索」
 
執筆者:波多間純子
㈱bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント
 

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