更新日: 2021.08.27 その他年金
年金を満額受給するために、確認しておきたいポイントとは
現時点の年金受給見込額は簡単に知ることができます。年金が満額もらえそうにない方でも、「追納」「任意加入」「付加年金」などで受給額を増やし、満額に近づけることは可能です。
ここでは、年金を満額受給するための確認ポイントや満額に近づける方法について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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年金の満額受給とは
「年金の満額受給」とは、国民年金(老齢基礎年金)を満額受け取ることです。2021年4月分からの国民年金は満額で78万900円(月額6万5075円)です。
国民年金は保険料納付済期間と免除期間などを合わせた受給資格期間が、10年以上あると65歳から受け取れます。ただし、満額受給するには20歳〜60歳までの40年間の全期間保険料を納める必要があります。
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満額受給のための確認ポイント
国民年金を満額受給したい場合は、年金の未納期間や免除、納付猶予期間がないか確認をしてください。未納期間や免除期間、納付猶予期間があると、年金受給額が減り、満額受け取ることはできません。
年金の未納期間や免除期間、納付猶予期間の有無については「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で簡単に確認ができます。
ここでは、年金を満額受給するための確認ポイントや確認方法について見ていきましょう。
未納期間や免除期間、納付猶予期間がないか確認する
国民年金を満額受給するためには未納期間や免除期間、納付猶予期間があってはいけません。満額受給するには、20歳から60歳までの40年間(480ヶ月)、毎年年金保険料を全額払っておく必要があります。
「浪人していて払っていない期間がある」など、未納期間があり追納などしていない場合は満額受給することはできません。満額受給を希望する場合は、年金未納期間がないか確かめてみましょう。
なお、国民年金受給額は「78万900円(※)×加入期間(月数)÷480」で算出できます。
※令和3年4月分からの満額の年金額
「ねんきんネット」「ねんきん定期便」の確認方法
年金情報の確認サイト「ねんきんネット」や毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」で、年金加入状況の確認や年金見込額の試算ができます。
ねんきんネットはパソコンやスマホでいつでもアクセスでき、ログインをして「年金記録を確認する」を選択すると加入状況がわかり、「将来の年金額を試算する」を選ぶと年金見込額の試算が可能です。
ねんきん定期便には「これまでの保険料納付額(累計額)」や「これまでの年金加入期間」「これまでの加入実績に応じた年金額」が載っており、加入状況などがひと目でわかります。
ねんきんネットやねんきん定期便によって、自分が年金を満額受給できるか確認できます。
年金額を満額に近づける方法
年金保険料の未納期間や免除期間、納付猶予期間がある場合は「追納」や「任意加入」「付加年金」で受給額が増やし、満額に近づけられます。
年金保険料の追納や任意加入をすると、保険料納付済期間を増やせるためです。付加年金は、年金保険料の払込金額が多くなるため受給額が増えます。
ここでは、年金受給額を満額に近づける3つの方法について見ていきましょう。
保険料の追納
保険料の免除や納付猶予、学生納付特例の承認期間がある場合は、保険料の追納(後払い)をしましょう。追納することで、年金受給額を増やせます。過去10年間の免除や納付猶予、学生納付特例の承認期間が対象です。
60歳から65歳まで任意加入
60歳以降に年金の任意加入をすることで、年金額を増やせます。通常、年金の保険料納付期間は20歳から60歳(480ヶ月)までとなりますが、任意加入をすると60歳を超えても480ヶ月を上限として保険料を納付できます。
60歳までに未納期間がある場合は、60歳から65歳までの5年間、未納期間相当期間任意加入することで、65歳から受け取る年間を増やすことが可能です。
ただし、国民年金の繰り上げ受給をしている場合は任意加入はできません。
付加年金を支払う
付加年金を支払うと、年金受給額を増やせます。付加年金は毎月の定額保険料に付加保険料400円をプラスして納めることで、65歳から受け取る年金に付加年金が上乗せされるものです。付加年金の年金額は「200円×付加保険料納付月数」で算出できます。
年金受給額を増やして満額に近づけたい方は、付加年金を検討しましょう。
早速、年金の未納期間、免除期間、納付猶予期間がないか確認しよう!
年金は、未納期間や免除期間、納付猶予期間があると受給額が減ってしまいます。満額受給を目指す方は、未納期間や免除期間、納付猶予期間の有無を確認し、該当する期間がある場合は保険料の追納や60歳以降の任意加入、付加年金の払込で、満額に近づけるようにしましょう。
まずは、ねんきんネットやねんきん定期便で未納期間や免除期間、納付猶予期間の有無を確かめてみてください。そして未納、もしくは免除や納付猶予が確認された場合は、先延ばしせず、速やかに追納を行うなど対処しましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員