偶数月に支給される公的年金。受給者が亡くなった場合どうなる?

配信日: 2021.08.28

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偶数月に支給される公的年金。受給者が亡くなった場合どうなる?
国民年金・厚生年金保険などの公的年金を受給中の両親や配偶者が亡くなった場合はどのような手続きを行う必要があるのでしょうか。
 
また、偶数月に受け取っていた年金は亡くなった後は、どのようになるのでしょうか?
杉浦詔子

執筆者:杉浦詔子(すぎうらのりこ)

ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

「働く人たちを応援するファイナンシャルプランナー/カウンセラー」として、働くことを考えている方からリタイアされた方を含めた働く人たちとその家族のためのファイナンシャルプランニングやカウンセリングを行っております。
 
2005年にCFP(R)資格を取得し、家計相談やセミナーなどのFP活動を開始しました。2012年に「みはまライフプランニング」を設立、2013年よりファイナンシャルカウンセラーとして活動しています。
 

両親や配偶者の死に直面すること

最も身近で大切な存在である両親や配偶者などの身内が亡くなったとき、深い悲しみの気持ちで何も手につかなかったり、気持ちの整理がつかなかったりと苦しむ日々を送ることになるかもしれません。
 
その苦しい気持ちとは裏腹に、身内が亡くなったときには、葬儀などに加えて各種の死亡手続きも行う必要が出てきます。
 
死亡手続きには、さまざまなものがありますが、国民年金・厚生年金保険などの公的年金を受給している場合には、年金を受ける権利がなくなるため、年金受給を停止する手続きが必要となります。
 

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年金受給を停止する手続き

年金を受給している両親や配偶者などが亡くなると、亡くなった方は年金を受ける権利がなくなります。そのため、遺族は年金事務所や年金相談センターに「受給権者死亡届(報告書)」を提出し、年金の受給を止めることになります。
 
提出時は、「亡くなった人の年金手帳」や「死亡の事実を明らかにできる書類(戸籍謄本、市区町村長に提出した死亡診断書(死体検案書など)のコピー、死亡届の記載事項証明書のいずれか)」の添付も必要となります。
 
なお、「年金受給権者死亡届(報告書)」は、日本年金機構に個人番号(マイナンバー)を収録されていると、原則として提出を省略できます。
 

まだ受け取っていない年金

公的年金は、偶数月の15日(土・日・祝日の場合は前日)に前々月と前月分が振り込まれます。つまり、4月と5月分が6月15日、6月と7月分が8月15日に後払いで振り込まれるということです。
 
さらに年金の支給は亡くなった月分まで受給できるので、例えば、7月に亡くなった場合、7月分の年金を受け取る権利があります。しかし、年金の振り込みは8月となるため、年金の受給権者は既に亡くなっており、公的年金を受給することができません。
 
まだ受け取っていない年金や、亡くなった日より後に振り込みされた年金のうち、亡くなった月分までの年金については、未支給年金として、受給権者と生計を同じくしていた遺族が「未支給年金・未支払給付金請求書・死亡届(報告書)」を年金事務所や年金相談センターに提出することで、遺族が受け取ることができます。
 
提出時には、「亡くなった方の年金証書」「亡くなった方と請求する方の続柄が確認できる書類」「亡くなった方と請求する方が生計を同じくしていたことがわかる書類」「受け取りを希望する金融機関の通帳」などの書類も添付することとなります。
 
年金を受けている方が亡くなったときには、年金を止める手続きに加え、まだ受け取っていない年金を遺族が受け取る手続きも行っておきましょう。
 
出典
日本年金機構 「年金を受けている方が亡くなったとき」
 
執筆者:杉浦詔子
ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

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