更新日: 2021.09.15 年金

ASDと診断。障害年金は受給できる?

執筆者 : 新井智美

ASDと診断。障害年金は受給できる?
国民年金および厚生年金保険に加入中に発生した病気やけがによって、一定の障害状態になった場合には、障害基礎年金と障害厚生年金を受け取ることができます。
 
この病気やけがには、精神疾患も含まれるのでしょうか? また、含まれるとしたら、障害の程度の判定基準はどのようになるのかについて解説します。
 
新井智美

執筆者:

執筆者:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

聞くのは耳ではなく心です。
あなたの潜在意識を読み取り、問題解決へと導きます。
https://marron-financial.com

新井智美

執筆者:

執筆者:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

聞くのは耳ではなく心です。
あなたの潜在意識を読み取り、問題解決へと導きます。
https://marron-financial.com

障害年金の受給要件

障害年金には障害基礎年金と障害厚生年金があり、それぞれ支給要件が異なります。したがって、どちらかしか支給されない場合もあれば、両方が支給される場合もあります。
 

■障害基礎年金

国民年金に加入中の病気やけがが原因で、一定の障害状態になった際に支給されます。ただし、一定の障害状態が認められるまでに、初診日から1年6ヶ月が過ぎていることが条件となっています。
 
また、保険料の納付要件も満たす必要があり、保険料の未納がないことなどが要件です。
 
(出典:日本年金機構「障害基礎年金の受給要件」(※1))
 

■障害厚生年金

厚生年金に加入中に発生した病気やけがが原因で、一定の状態となった際に支給されます。障害認定時期(初診日から1年6ヶ月が経過した時)や保険料の納付要件については、障害基礎年金とほぼ変わりません。
 
ただ、障害基礎年金との違いは、障害基礎年金が1級と2級しかないのに対し、障害厚生年金は1級から3級まであることです。
 
(出典:日本年金機構「障害厚生年金の受給要件」(※2))
 

ASDとはどんな病気?

ASDとは、「自閉症スペクトラム」もしくは「アスペルガー症候群」といわれ、発達障害に分類されるものです。対人関係(コミュニケーション)が困難であり、こだわりが強いなどの特徴があります。
 
(出典:国立精神・神経医療センター「ASD」(※3))
 

精神の疾患における障害等級

精神疾患における障害等級の判定は、ガイドラインに沿って進められます。また、等級と身体障害者手帳の等級は必ずしもリンクしているわけではありません。したがって、身体障害者手帳の等級は1級でも、障害年金の等級は2級ということは十分にあり得ます。
 

■障害等級の目安

精神障害の障害等級の目安については、「日常生活の能力がどの程度なのか」、そして「日常生活能力の判定」による評価の平均を組み合わせたものが用いられています。具体的には以下の表のとおりです。
 


 
縦は「判定平均」といって日常生活能力の判定平均値、横は「程度」といって日常生活能力の段階を示します。
 
いずれも診断書の記載項目に基づき評価されますが、「判定平均」は記載項目内の「日常生活能力」の判定の4段階評価について程度の軽いものから1~4の数値に置き換え、その平均を算出します。
 
一方、「程度」については記載項目内の「日常生活能力の程度」の5段階評価を適用します。
 
(出典:日本年金機構「精神の障害における等級判定ガイドライン」(※4))
 

■等級判定の例

精神障害の年金等級判断は、その精神障害の種類によっても異なります。ASDを患っている方も、以下の状態にあてはめ、程度を確認することができます。
 


 
ちなみに3級は障害厚生年金のみにある等級のため、障害基礎年金の判断基準には用いられません。
 
(出典:日本年金機構「第8節 精神の障害」(※5))
 

まとめ

ASDなどの発達障害は、障害年金が支給される等級に認定されれば障害年金を受給できます。
 
また、発達障害以外の精神疾患である「てんかん」や「統合失調症」「気分障害」「器質性精神障害」のほか、「知的障害」においてもそれぞれの細かい基準が設けられ、医師の診断書や日常生活能力を基に最終的な等級が決定されます。
 
一般的な身体障害の場合の年金等級の決定と比べ、精神障害の場合は基準が細かく設けられています。精神障害手帳を保有しており、障害年金の受給を考えているのであれば、主治医の先生に相談することをおすすめします。
 
精神障害にかかわらず、障害年金の受給においては、これまでの病歴を詳しく報告する必要があるほか、障害の認定日の確認や医師の意見書など、さまざまな書類の提出が必要となります。
 
また、申請してから結果が出るまで3ヶ月程度かかることも覚えておきましょう。その他、受給要件となっている保険料の未納がないかなども確認しておくことが大切です。
 
出典
(※1)日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法」
(※2)日本年金機構「障害厚生年金の受給要件・支給開始時期・計算方法」
(※3)国立精神・神経医療センター ホームページ
(※4)日本年金機構「精神の障害における等級判定ガイドライン」(平成28年9月)
(※5)日本年金機構「第8節 精神の障害」
 
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

auじぶん銀行