更新日: 2021.09.30 その他年金

障害年金は「うつ病」や「発達障害」も対象。どのような手続きが必要?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 新井智美

障害年金は「うつ病」や「発達障害」も対象。どのような手続きが必要?
「うつ病や発達障害でも対象になるの?」「対象になったらどんな手続きが必要なの?」といった疑問をお持ちの人も少なくないでしょう。
 
障害年金は、うつ病や発達障害でも受け取れる年金です。ただし、手続きを行う必要があるため、早めに済ませましょう。
 
この記事では、障害年金の基本と受給要件、手続きの方法を解説します。障害年金の悩みを解決し、不安を減らしましょう。

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FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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新井智美

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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障害年金の基本を知ろう

 
障害年金とは、病気やけがで仕事や生活ができなくなった時にもらえる年金です。年金という名称ですが、現役世代で受給できるため早めの申請が大切です。
 
障害年金には、障害基礎年金と障害厚生年金の2種類があります。どの年金制度に加入していたかに応じて使える年金制度が異なるので、まずは自分の加入している年金制度を確認してください。
 
ここからは障害基礎年金、障害厚生年金それぞれについて解説します。
 

障害基礎年金

 
障害基礎年金とは、障害の原因となる病気やけがで初めて医師の診察を受けた時(初診日)に、国民年金に加入していた人が受け取れる年金です。
 
20歳前や、60歳以上65歳未満(年金制度に加入していない期間)で、日本国内に住んでいる間に初診日があるときも対象となります。
 
もらえる年金額は、以下のとおりです。
 

【1級】 78万900円×1.25+子の加算
【2級】 78万900円+子の加算

 
子の加算では、第一子、第二子が22万4700円、第三子以降が7万4900円です。自分の状況に当てはめて計算しましょう。
 

障害厚生年金

 
障害厚生年金は、障害の原因となる病気やけがについて、初めて医師の診察を受けた日(初診日)に厚生年金に加入していた人がもらえる年金です。対象の年齢は65歳未満と幅広いですが、加入期間の3分の2以上年金を納めている必要があります。
 
もらえる年金の額は、以下のとおりです。
 

●【1級】(報酬比例の年金額)×1.25+〔配偶者の加給年金額(22万4700円)〕
●【2級】(報酬比例の年金額)+〔配偶者の加給年金額(22万4700円)〕
●【3級】(報酬比例の年金額)最低保障額 58万5700円

 
報酬比例の年金額は、以下のように算出します。
 
平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数+平均標準報酬額×5.481/1000+平成15年4月以降の被保険者期間の月数
 
計算は非常に複雑で、加入期間によっても計算式が変わります。日本年金機構で詳しい内容を聞きましょう。
 

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うつ病や発達障害も対象? 障害年金の受給要件とは

 
ここからは、障害年金の受給要件を細かく説明します。「うつ病でももらえるって聞いたけど本当?」「発達障害でも受給の対象になるの?」と悩む人は少なくありません。
 
具 体的な受給要件を確認し、自分が当てはまっているかチェックしましょう。

また、精神障害以外でも、受給の要件になる障害は多岐にわたります。その他病気やけがになった人は、当てはまるものがないか細かく確認してください。
 

障害基礎年金の受給要件

 
障害基礎年金で「障害」と認定されるのは、以下のケースです。
 

●外部障害
●精神障害
●内部障害

 
このうち、精神障害では統合失調症、うつ病、認知障害、てんかん、知的障害、発達障害などが受給の対象になります。
 
ただし、新たな障害が発生しても障害基礎年金は1つしか受けることができません。
 
ちなみに、外部障害では目、聴覚、肢体(手足など)の障害、内部障害では呼吸器疾患、心疾患、腎疾患、肝疾患、血液・造血器疾患、糖尿病、がんなどが対象です。
 

障害厚生年金の受給要件

 
障害厚生年金の受給要件も、精神障害については障害基礎年金と同じです。そのため、うつ病や発達障害でも、障害厚生年金を受け取れます。
 

障害年金受給手続きの進め方

 
障害年金の受給手続きは、自分で行う必要があります。年金受給対象の障害に該当しても、自動で年金が受け取れる訳ではないため注意しましょう。
 
ここからは、障害基礎年金と障害厚生年金の手続きに必要な書類を解説します。また、書類の提出先も紹介するので、ぜひ参考にして忘れないよう手続きを済ませましょう。
 

障害基礎年金の申請手続き

 
障害基礎年金の申請手続きをする際は、以下の書類を市区町村役場の窓口へ提出します。
 

●年金請求書
●年金手帳
●本人の生年月日が分かる書類
●医師の診断書
●受診状況等証明書
●病歴・就労状況等申立書
●受取先金融機関の通帳など

 
このほか、18歳までの子供がいる人、第三者によってけがや病気が発生した人は別途書類が必要です。年金事務所や年金相談センターへ確認しましょう。
 

障害厚生年金の申請手続き

 
障害厚生年金の申請手続きをするには、以下の書類が必要です。
 

●年金請求書
●年金手帳
●本人の生年月日が分かる書類
●医師の診断書
●受診状況等証明書
●病歴・就労状況等申立書
●受取先金融機関の通帳など

 
以上の書類を、年金事務所または年金相談センターに提出しましょう。18歳までの子供がいる人、第三者によってけがや病気が発生した人は、別途書類がいるため改めて確認してください。
  

障害年金受給の注意点

 
障害基礎年金を受給している場合で、20歳前の傷病による障害では前年度の所得が462万1000円を超える場合は年金の全額、360万4000円を超えると2分の1の年金額が支給されなくなります。
 
また、障害年金は労災と完全な併用ができず、障害厚生年金や障害基礎年金を受給すると労災法による労災給付は一部制限される点に注意が必要です。
 

障害年金はうつ病や発達障害でも受け取れる

 
障害年金は、うつ病や発達障害でも受け取ることが可能です。しかし、障害年金を受け取れる期間は決まっており、受け取りには手続きが必要です。
 
障害年金の申請手続きには、時間がかかることも少なくありません。できる時に、早めに申請しましょう。
 
出典
日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法」
日本年金機構「障害厚生年金の受給要件・支給開始時期・計算方法」
日本年金機構「障害基礎年金を受けていますが、新たな障害が発生したときに障害基礎年金は2つ受けられますか。」
日本年金機構「障害基礎年金を受けられるとき」
日本年金機構「障害厚生年金を受けられるとき」
日本年金機構「20歳前の傷病による障害基礎年金にかかる支給制限等」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員