更新日: 2021.10.07 国民年金
年金手帳が2冊ある人は記録漏れの可能性も? もらい損ねないための手続き
2冊以上あるのはなぜなのか、どんな場合にどう対応すれば良いのか解説します。
執筆者:馬場愛梨(ばばえり)
ばばえりFP事務所 代表
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。
過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。
年金手帳が2冊以上あるのはなぜ?
今は、個人の年金加入期間や加入制度の記録は「基礎年金番号」で管理されています。その基礎年金番号が書いてある冊子が「年金手帳」です。
基礎年金番号が導入されたのは1997年ですが、それまでは国民年金や厚生年金など制度ごとに年金番号と年金手帳が発行されていました。そのため、転職や結婚などをきっかけに新たな年金手帳が発行されて複数持っている状態になるケースがあったのです。
そのほか、紛失したと思って再発行したけれどその後出てきた場合なども2冊になることがあります。
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年金手帳が複数あるときの対処法
年金手帳を複数持っているとき「特に何も対応しなくてもよい場合」と「手続きが必要な場合」の両方のパターンがあります。自分はどちらなのか確認しておきましょう。
・基礎年金番号が1種類だけ
手元にある年金手帳を開いて、中に書かれている「基礎年金番号」もしくは「記号番号」を確認しましょう。
年金手帳には青色・オレンジ色・茶色などの種類がありますが、「青色」が最も発行された時期が新しいものです。青色の手帳に書かれているのが「基礎年金番号」です。
もしすべての手帳に同じ番号が書いてあって、青色の手帳をもっているなら、特に手続きの必要はありません。
・基礎年金番号が複数ある
・基礎年金番号が見当たらない
手元の手帳に書いてある番号が2種類以上ある方や、青色の手帳を持っていない方は要注意です。
年金を管理するための番号が複数あるということは年金記録が複数に分散しているということなので、番号と記録を正しく統合する手続きが必要です。
青色の手帳を持っていない場合は、「基礎年金番号通知書」が手元にあるか確認します。通知書に記載された番号が基礎年金番号となるので、通知書が見つからない場合は、青色の手帳を発行するための手続きをしましょう。
手続き先は、会社員など厚生年金に加入している方は勤務先の社会保険担当など、それ以外の方は最寄りの年金事務所です。手元の年金手帳をすべて持参して手続きするようにしましょう。
手続きせずに放置するとどうなる?
番号が複数ある場合、1つの基礎年金番号にすべての年金記録が載っていない状態になっています。例えば、今までにA社とB社で働いたことがあるのに、年金記録上はB社でしか働いていないことになっているなど、ある期間の記録が漏れている可能性があります。
年金の支給は年金記録をもとに行われます。A社にいた頃に保険料を納めていた記録がなければ、そのぶん将来受け取れる年金額が少なくなってしまいます。本当はしっかり納めてきたのに反映されないなんてもったいないですよね。
ちなみに、自分の年金記録は年金事務所、ねんきん定期便、ねんきんネットなどで確認できます。きちんと反映されているのか一度確認してみるのがおすすめです。ねんきんネットでは、将来いくらくらい年金が受け取れそうかも試算できますよ。
まとめ:基礎年金番号が1つになっているか確認しよう!
年金手帳が手元に2冊以上あっても、「基礎年金番号」が1つだけなら問題ありません。特に対応が必要なのは、1人に対して複数の番号が付番されてしまっている場合です。
年金を管理するための番号が複数あるということは年金記録が分散しているということですので、そのままにしておくと、将来受け取る年金額が本来より少なくなってしまう可能性があります。
まずは手元の年金手帳に記載されている番号を確認して、それぞれ別の番号になっていたら、早めに年金事務所などに問い合わせて解消しておきましょう。
出典
日本年金機構「基礎年金番号・年金手帳について」
日本年金機構「Q.年金手帳が複数冊あります。どうすればいいですか。」
政府広報オンライン「あなたの年金記録に「もれ」や「誤り」はありませんか?もう一度ご確認をお願いします」平成26年4月15日
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表