更新日: 2021.12.14 その他年金
大人になって診断された「発達障害」。障害年金は支給される?
本記事では、発達障害を受給するための3つの条件や、大人と子どもでは、障害年金の受給要件にどのような違いがあるのかなどを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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発達障害とは
発達障害は、生まれつき見られる脳の働き方が違うことで、子どものころから情緒面・行動面に特徴がある状態を言います。発達障害には多くの特性があり、多動症(ADHD)、学習障害、吃音(きつおん)やチック症、自閉症スペクトラム症などが挙げられます。
発達障害は、一般的な病気とは違い、障害の種類を明確に分けての判断が難しいと言われています。1つの障害を挙げても、多くの症状があったり、複数の障害を持っていたりする人も多くいるのが特徴です。
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発達障害で障害年金を受給するための条件
発達障害で障害年金を受給するには、3つの条件がポイントになります。この見出しでは、初診日要件・保険料納付要件・障害状態要件の3つについて詳しく解説します。
中でも、初診日要件は、「いつ発達障害になったか」に関する重要な要件のため、内容をよく理解しておきましょう。
初診日要件
障害年金の請求をするうえで、「いつ」発達障害だと診断されたかは重要なポイントです。初診日の証明には、医療機関から発行された診断書などの「客観的な資料」が必要だからです。
発達障害において、初診日は「知的障害」があるかどうかで変わります。
●知的障害を伴っている場合、生まれた日が初診日となる
●知的障害を伴っていない場合、医療機関を初めて受診した日が初診日となる
発達障害よりも前に、精神疾患の診断を受けている場合、精神疾患と発達障害が「同一の病気」だと判断される可能性もあります。そうなれば、精神疾患の初診日が発達障害の初診日となるため、精神疾患を診てもらっていた病院で、診断書をもらわなくてはいけません。
仮に、多くの病院を転々としている場合、初診日を証明できる病院を特定できるかが重要です。病院における、カルテの保管義務期間は「5年間」のため、それを過ぎると障害年金の申請が難しくなる恐れがあります。
保険料納付要件
障害年金の申請には、下記で挙げるいずれかの保険料納付要件が求められます。
●20歳から初診日のある月の前々月までの期間に、3分の1以上の未納がない
●初診日のある月の前々月までの1年間、未納をしていない
また、保険料納付要件は、「初診日前日までに」未納がないことも条件として挙げられます。初診日を過ぎてから、障害年金の申請のために保険料を納付しても、それは「未納」扱いとなるため注意が必要です。
もしも、経済的に苦しくて保険料納付が難しいのであれば、免除申請のために早く市区町村の役場に相談することをおすすめします。
障害状態要件
障害状態要件とは、国が定める発達障害の基準のことです。障害の程度により、1~3級の3つの等級があります。等級は、主治医が診断書に記載する「病気の症状」「労働能力」「日常生活能力」などにより、総合的に判断されます。
病院で診察を受けるときには、症状や生活実態などをどれだけ詳しく伝えられるかが重要となるでしょう。
大人になって「発達障害」だと診断された場合は?
発達障害は、大人になってから医療機関で診断されるケースも多くあります。
初診日が20歳より前なのか、それとも20歳を過ぎてからなのかによっては、障害年金申請のポイントが変わってくるため、内容をよく確認しておきましょう。
初診日が20歳前にあるケース
初診日が20歳より前にあるケースのポイントは、下記で挙げる4つです。
●保険料納付要件が問われない
●障害基礎年金の申請になる
●障害状態の等級が2級になることが多い
●障害認定日は20歳になる誕生日の前日になる
子どもには年金保険料の納付義務がないため、保険料納付要件は問われません。また、厚生年金に加入していないため、3級認定はなく、20歳近くなってから診断されるような発達障害のみの場合では多くの子どもが2級認定となるでしょう。
初診日が成人後にあるケース
次に、初診日が成人後になるケースのポイントを見ていきましょう。
●保険料納付要件がある
●厚生年金に加入しているときが初診日であれば、障害厚生年金の申請ができる
●障害認定日は初診日から1年6ヶ月が経過した日になる
年金保険料の納付義務が発生するため、保険料納付要件があります。また、会社員として働いていれば、障害基礎年金ではなく障害厚生年金での申請が可能となるでしょう。
大人と子どもでは障害年金受給のポイントが変わる
大人でも障害年金受給の要件を満たせば、障害年金は受給できます。
20歳より前か後かで変わってくる点は、保険料納付要件があるかどうかです。また、大人の場合は合わせて障害厚生年金が申請できる可能性があることも、子どもとは違うポイントだと言えるでしょう。
発達障害だと診断されて障害年金の申請をする場合は、要件をよく確認して間違えないように心掛けましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員