年金の受取額が少なそう…50代でもできる年金の増やし方とは?

配信日: 2021.12.21

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年金の受取額が少なそう…50代でもできる年金の増やし方とは?
平均寿命が延びてくることで不安要素となるのが、老後の生活資金です。定年後の生活資金で比重が大きいのが年金という方は多いことでしょう。こちらでは、50代からできる年金アップの方法をご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

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サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

まずはもらえる年金額を把握する

厚生労働省が令和2年12月に発表した「厚生年金保険・国民年金事業の概要」によると、厚生年金加入者の平均年金受取額は月額14万6259円です。また、国民年金に25年以上加入した方の平均年金受給額は月額5万6304円となっています。いずれの金額も平均値で、年金の種類や加入状況により受け取れる額は大きく異なります。
 
50代になると、日本年金機構から誕生日月前に届く「ねんきん定期便」には、これまでの加入実績を考慮した受給見込み額が記載されます。将来受け取る年金額を把握することで、自分に合った対策をとりやすくなることでしょう。
 

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年金をアップさせるにはどんな方法がある?

年金をアップさせるにはどんな方法があるのでしょうか? 以下、国民年金、厚生年金、確定給付や確定拠出年金の3つに分けて見ていきましょう。
 

・国民年金

もし、今から2年以内に国民年金保険料の未納分があるなら、追納することで年金の受取額を増やすことができます。また、今時点で保険料を納付していない場合は、免除制度を利用しましょう。
 
第1号被保険者で国民年金保険制度に加入している方は、付加保険料を納付することで、年金の受取額を増やすことができます。付加年金保険料は月額400円で、老齢基礎年金を受給する際に、月額200円に納付月数を掛け合わせた金額が上乗せされます。年金を2年以上受け取ると回収できる仕組みとなっており、メリットを感じる人は多いことでしょう。
 
なお、付加保険料は20歳から60歳未満の人が納付できる制度なので、年金額を上乗せしたい50代までの方は利用したいものです。
 

・厚生年金

厚生年金は原則として70歳まで加入できます。厚生年金の受取額は、加入期間中の標準報酬月額と標準賞与額により計算されます。できるだけ長い期間、厚生年金に加入して、標準報酬月額や賞与額が高くなるように働くことで、将来の年金額を増やすことができるでしょう。
 

・確定給付年金や確定拠出年金

確定給付年金は、会社により仕組みがある場合とない場合があり、制度を設けている会社であれば自動的に加入しているはずです。確定拠出年金は、企業型(401k)と個人型(iDeCo)があります。確定拠出年金は、運用を自分で行うことができるので、目標を立て、メリットとリスクとのバランスを具体的に検討します。上手に運用するには、金融商品の仕組みなどを勉強することも大切です。
 

繰り下げ受給を検討できるよう資金計画を立てる

原則として年金は65歳から受け取れますが、年金支給開始を遅らせることで年金の受取額を増やすことができます。1ヶ月単位で、2021年3月末までは70歳、それ以降は75歳まで繰り下げることができ、年金額は1ヶ月遅らせるごとに0.7%アップします。1年に換算すると8.4%となり、年金受給開始を遅らせるほど受取額を上げることができるでしょう。
 
繰下げ受給を選択する場合は、手持ち資金に余裕がないと行えません。早いうちから資金計画を立て、預貯金を増やすなどすると、年金受取額を上げる選択肢が増えます。
 

将来の年金を増やすために50代でできること

将来受け取る年金額を上げるために、50代以降の「ねんきん定期便」で年金見込み額を把握し、加入している年金制度に応じた対策がとれます。未納分を期限内に納付したり、減免制度や付加年金制度を利用できます。健康を維持し、働ける期間を延ばすことも有効です。
 
確定拠出年金の運用方法を工夫するのも良い方法です。資金計画を立て、貯金を殖やすことで、将来、繰り下げ支給を選択することもできるでしょう。
 
出典
厚生労働省厚生年金保険・国民年金事業の概況
日本年金機構国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
日本年金機構付加保険料の納付のご案内
日本年金機構老齢基礎年金の繰下げ受給
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
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