会社に入社してから判明した「発達障害」。働きながら障害年金は支給される?

配信日: 2022.04.11

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会社に入社してから判明した「発達障害」。働きながら障害年金は支給される?
障害年金とは、一定の障害状態や病気のある人に対し、国から支払われるものです。障害は、後天性でも先天性でも年金の対象です。
 
一方で、「発達障害は障害年金の対象になるのか」と不安な人は多いでしょう。さらに、就職してから発覚した発達障害についても、その取り扱いが気になるところです。
 
この記事では、発達障害の人が働きながら障害年金をもらえるのかについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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障害年金の仕組みは? 制度の対象になるのはどのような人?

障害年金は、正確には3種類に分かれています。そして、それぞれの制度で支払いの対象者が異なる仕組みです。
 
この段落ではまず、障害年金制度の対象者を説明します。
 

障害基礎年金

仮に障害等級で1、2級に該当するのであれば、「障害基礎年金」と呼ばれる年金を受け取れます。20歳以上60歳未満で国民年金に加入している日本在住者なら、障害基礎年金の対象です。
 
なお障害の程度について、1級に該当するのは、他人の介助なしでは日常生活のことがほとんどできないほどの状態、2級に該当するのは、必ずしも他人の助けを借りる必要はないものの、日常生活は極めて困難で、労働によって収入を得られない状態、とされています。
 

障害厚生年金

厚生年金に加入している場合、障害基礎年金に上乗せされるのが「障害厚生年金」です。
 
厚生年金に加入している間、障害が生じて1、2級に該当したら支払われます。3級に認定されたのならば、障害厚生年金のみ受け取れます。
 
ちなみに、3級とは2級よりも軽度とみなされている障害です。
 

障害手当金

「障害手当金」とは、等級が付かなくても、生活に支障をきたす障害がある場合に支給されるものます。3級よりも軽度の障害が対象です。
 
原因となった病気やけがの初診日から数えて、5年以内に完治した場合に請求することで受給できます。
 

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働きながら発達障害で障害年金は受け取れる? その場合の額はいくらになるのか

結論からいえば、発達障害で働きながら障害年金を受け取ることは「可能」です。以下、詳しく説明していきます。
 

障害年金を受け取るための条件

まずは、初診日を証明できなくてはなりません。さらに、初診日の時点で、

・国民年金か厚生年金の被保険者
・20歳未満
・国民年金の被保険者で、日本在住、老齢基礎年金をまだもらっていない60歳以上65歳未満)

のいずれかを満たしていなくてはなりません。
 
次に、

・20歳から初診日のある月の前々月までに、3分の2以上の年金保険料を納めてきた
・初診日のある月の前々月までの1年間で年金保険料の未納なし

も重要な条件です(20歳以前に初診日がある場合は納付要件なし)。
 
そのうえで、障害等級の1~3級に該当するかどうかを問われます。ただし、該当しなかった場合も障害手当金は受け取れます。
 

仕事をしていると手続きは難しいのか

発達障害の人も、障害等級の1~3級にあてはまる症状、それに準じる症状があるなら、障害年金の対象です。
 
それでも一般的に、働きながら障害年金をもらうのが難しいとされるのは、「生活能力を有している」とみなされてしまうからです。ただ、雇用者から就業状況、出勤形態を配慮されているのであれば、障害年金の手続きを進められます。
 
障害者雇用制度を利用していない一般企業に就職していたとしても、労働条件次第では障害年金の申請を行えるでしょう。
 

障害年金はいくらか

まず、障害基礎年金は1級で年間97万2250円、2級で年間77万7800円が支払われます。障害厚生年金の最低保障額は58万3400円です。そして、障害手当金の最低保障は116万6800円になっています。
 
そのうえで、報酬比例額、家族構成などに応じて金額が加算されていくシステムです。
 
そのほか、厚生年金の加入期間が額に反映されることもあります。通常、加入期間が長い人ほど、支払額も高くなる傾向にあります。
 

受け取り条件をしっかりまとめれば発達障害で働きながら障害年金はもらえる

就職した後でも、条件を満たしていれば発達障害による障害年金は支給されます。ただし、障害の等級や初診日などを判断されます。
 
また、年金の加入期間によって、受給額が左右されることもあるでしょう。会社でどのような働き方をしているかも重要なポイントです。
 
障害年金を申請するのであれば、これらの条件をしっかりまとめ、答えられるようにしておくことが大切です。
 
出典
日本年金機構 障害等級表
日本年金機構 障害年金ガイド
厚生労働省 認定基準の改正案(再修正版)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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