年金って毎月もらえないの? 年金の受け取り方について確認しよう
配信日: 2022.09.22
老後生活の重要な収入源である年金受給のタイミングや期間について知らないと、いざという時、月々のやりくりに困ってしまうかもしれません。
今回は、年金の受け取りについての基礎知識をわかりやすく解説します。
執筆者:渡辺あい(わたなべ あい)
ファイナンシャルプランナー2級
年金受給月は偶数月
老後を支える公的年金には、老齢基礎年金と老齢厚生年金があります。これらの公的年金は年間6回に分けて支払われ、偶数月(2月、4月、6月、8月、10月、12月)の15日に前月分と前々月分がまとめて振り込まれます。
例えば図表1のように、2月分と3月分は4月15日、4月分と5月分は6月15日に支払われます。
【図表1】
年金受給月 | 対象となる期間 |
---|---|
2月 | 12月・1月分 |
4月 | 2月・3月分 |
6月 | 4月・5月分 |
8月 | 6月・7月分 |
10月 | 8月・9月分 |
12月 | 10月・11月分 |
出典 日本年金機構 年金Q&A 「Q 年金の支払月はいつですか。」より引用
受給日が土・日・祝日の場合は、その直前の平日に支払われることになります。たとえ受給日が連休と重なっていても、15日を過ぎることはありません。年金は毎月支払われるのではなく2ヶ月分を合算して支払われるので、月単位よりも長い目線で資金計画を立てる必要があります。
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年金受け取り開始は誕生日によって異なる
それでは、年金はいつから支払われるのでしょうか。
年金の受給資格が発生するタイミングは基本的に、65歳になる誕生日の前日と決められています。
例えば、9月10日生まれの場合、前日の9月9日に受給資格を得ることができ、翌月の10月15日から年金の受給が始まります。10月1日が誕生日であれば、受給資格を得られるのが前日の9月30日となるため、9月が年金受給の対象となるのです。この場合も、誕生日の当月にあたる10月15日から年金を受け取ることができます。
このように、誕生日によって年金の初受給日が異なります。特に1日生まれの場合は、受給開始日に注意しましょう。
亡くなった場合はいつまで年金を受け取れるのか
年金受給者が亡くなった場合は、亡くなった月の分まで年金を受給することができます。
仮に9月に年金受給者が亡くなったとしましょう。この場合は、9月1日に亡くなったとしても、9月30日に亡くなったとしても、9月分の年金が最終受給の対象となります。月の途中で亡くなっても、年金は日割りされることはなく、月単位での受給となるのです。
また、年金受給者が亡くなると、年金事務所に「年金受給権者死亡届」を提出し、年金受給者は受給資格を失います。しかし、年金受給者が本来受け取るはずだった年金は、受給者本人の代わりに、生計を同一にしていた3親等以内の親族が請求すれば受け取ることができます。万が一の場合は年金事務所で忘れずに手続きをしておきましょう。
手続きのタイミングによっては年金の「過払い」が起きることもあります。例えば、10月に亡くなった方の場合、10月分が12月15日に支給されますが、通常通り10月・11月分が振り込まれてしまうことがあるのです。亡くなった翌月である11月分の年金については受け取り資格がないため、万が一過払いがあった場合は「返納義務」が発生するので注意しましょう。
受給の仕組みを理解して新生活への第一歩を
退職して年金生活が始まると、家計のやりくりの方法が変わり、最初は戸惑ってしまうかもしれません。年金受給は基本的に2ヶ月ごとであり、65歳に達する前日からが対象月となります。
新しい生活への第一歩をスムーズに踏み出せるよう、本記事で解説したポイントを参考にしてみてください。
出典
日本年金機構 年金Q&A Q 年金の支払月はいつですか。
日本年金機構 年金Q&A Q 年金受給者が亡くなりました。何か手続きは必要ですか。
執筆者:渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級