年金の受給前になくなった場合、死亡一時金はどれくらい受け取れますか?

配信日: 2022.10.12

この記事は約 4 分で読めます。
年金の受給前になくなった場合、死亡一時金はどれくらい受け取れますか?
せっかく国民年金を支払っても、年金の受給前に死亡した場合には老齢基礎年金は支給されません。その場合には、国民年金から遺族に、遺族基礎年金・寡婦年金・死亡一時金が支払われる場合があります。また、年金受給中に死亡した場合には、未支給年金が支払われる場合があります。
 
今回は、国民年金で支給される「死亡一時金」について分かりやすく説明します。
小久保輝司

執筆者:小久保輝司(こくぼ てるし)

幸プランナー 代表

30数年の営業経験と金融・経済の知識をマッチング納得いくまでお話しさせていただきます。

遺族に支払われる年金は

国民年金から遺族に支払われる年金には、次の3つがあります。
 

「遺族基礎年金」

次の3つの要件
 

(1)国民年金の被保険者である
(2)国民年金の被保険者であった60歳以上65歳未満の方で日本に住んでいる
(3)老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上ある

  
のいずれかを満たした方が死亡したときに、遺族に支給されます。
 

「寡婦年金」

国民年金の第1号被保険者として、保険料を納めた期間(免除期間を含む)が10年以上ある夫が死亡したときに、妻に支給されます。
 

「死亡一時金」

国民年金の第1号被保険者として、保険料を納めた月数が36ヶ月以上ある方が、老齢基礎年金・障害基礎年金を受けないまま死亡したときに遺族に支給されます。
 
※「月数」は、納付月数が4分の3の場合は4分の3ヶ月、半額の場合は2分の1ヶ月、4分の1の場合は4分の1ヶ月として計算します。
 
この他に「未支給年金」があります。
 
年金は、前2ヶ月分を支払月(偶数月)に受け取ることができます。年金を受給している人が死亡したときに、まだ受け取っていない年金や亡くなった日より後に振り込まれた年金がある場合があります。
 
「未支給年金」とは、この場合に死亡した月の分までの年金を、生計を同じくしていた遺族が受け取ることができるものです。
 
「未支給年金」は国民年金・厚生年金保険ともに支払われる年金です。また厚生年金保険に加入している方は、この他に「遺族厚生年金」が支給されます。
 

【PR】資料請求_好立地×駅近のマンション投資

【PR】J.P.Returns

おすすめポイント

・東京23区や神奈川(横浜市・川崎市)、関西(大阪、京都、神戸)の都心高稼働エリアが中心
・入居率は99.95%となっており、マンション投資初心者でも安心
・スマホで読めるオリジナルeBookが資料請求でもらえる

遺族に支払われる年金の対象者は

遺族に支払われる年金の対象者は以下の通りです。
 

「遺族基礎年金」

死亡された方に、生計を維持されていた以下の遺族が受け取ることができます。
 

(1)子のある配偶者  約78万円+子の加算額
(2)子  約78万円+1人と2人目は約22万円、そして3人目以降は約7.5万円

 

「寡婦年金」

10年以上継続して婚姻関係にあり、夫に生計を維持されていた妻に対して60歳から65歳になるまでの間支給されます。
 

「死亡一時金」

死亡された方と生計を同じくしていた遺族(配偶者・子・父母・孫、祖父母、兄弟姉妹の順)の優先順位が高い方に支給されます。
 

死亡一時金で受け取れるのはいくら?

遺族の方が受給できる「死亡一時金」の額は、保険料を納めた月数に応じて段階的に、12万円(36ヶ月以上180ヶ月未満)から32万円(420ヶ月以上)まで6段階に分かれています。
 
そして付加保険料を納めた月数が36ヶ月以上ある場合、8500円が加算されます。
 

死亡一時金を受給するときの注意点は

ただし「死亡一時金を」受給する際には、以下の点に注意が必要です。
 

(1)遺族年金を受給できる場合は支給されません。
(2)寡婦年金と死亡一時金を合わせて受給できません。
(3)死亡日の翌日より2年を過ぎると死亡一時金の請求はできません。

 

死亡一時金の受給手続きは

死亡一時金の受給手続きは、
 

(1)死亡した方の基礎年金番号通知書
(2)戸籍謄本(記載事項証明書)
(3)世帯全員の住民票の写し
(4)死亡者の住民票の除票
(5)受取先金融機関の通帳等(本人名義)

 
などの必要書類をそろえ、住所地の市区町村役場の窓口に提出します。年金事務所または年金相談センターでも手続きは可能です。
 

まとめ

大切な方が亡くなった遺族の方のショックは大きいと思いますが、死亡一時金は請求期限もありますので、注意点を確認し、受給可能であれば死亡後早い段階で請求しましょう。
 
また、死亡後の生活設計も大切になりますので、ぜひとも一緒に生活する人とともに、ライフプランを考え、今後の生活を立て直してみてください。
 
執筆者:小久保輝司
幸プランナー 代表

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集