更新日: 2022.11.02 国民年金

【はじめまして!年金】老齢基礎年金(国民年金)についてFPが分かりやすく解説!

【はじめまして!年金】老齢基礎年金(国民年金)についてFPが分かりやすく解説!
“人生100年時代”といわれる中、老後の生活が不安な方も多いでしょう。豊かな老後生活を送るためにも、早くから老後の生活資金を準備することが大切です。ところで、将来の年金はいくらぐらいもらえるか知っていますか? 年金の仕組みは複雑で、理解するのも大変です。
 
今回は、日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人が全員加入することとなる国民年金の「老齢基礎年金」について、ファイナンシャル・プランニンング技能士が分かりやすく解説します。
柳沢俊宏

執筆者:柳沢俊宏(やなぎざわ としひろ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、ワイゼットFPオフィス代表

老齢基礎年金とは?


 
老齢年金は、公的年金制度の加入者であった方の老後の保障として給付されます。原則として、65歳になったときに支給が始まり、生涯にわたって受け取ることができます。
 

老齢基礎年金は国民年金の老齢年金

老齢年金には、老齢基礎年金のほかに老齢厚生年金というものもありますが、どのような違いがあるのでしょうか? 図表1をご覧ください。
 
図表1

日本年金機構「老齢年金ガイド 令和4年度版」を参考に筆者作成
 
老齢基礎年金は国民年金の老齢年金、老齢厚生年金は厚生年金の老齢年金です。また、老齢基礎年金は、自営業者、専業主婦(夫)、サラリーマンなど日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人が全員加入することとなる、いわゆる「1階部分」の年金です。
 

老齢基礎年金の概要

それでは、「1階部分」の年金である老齢基礎年金がどのようなものか見ていきましょう。老齢基礎年金は、20歳から60歳になるまでの40年間の国民年金の加入期間等に応じて年金額が計算され、原則、65歳から受け取ることができます。
 
国民年金保険料を納付した期間や免除を受けた期間のほか、サラリーマンとして厚生年金保険や共済組合等に加入した期間や、専業主婦(夫)として国民年金に加入していた期間についても、老齢基礎年金の計算に含まれます。
 

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老齢基礎年金の受給要件

次に、老齢基礎年金を受給するためには、どのような要件を満たす必要があるのでしょうか? 図表2をご覧ください。
 
図表2

日本年金機構「老齢年金ガイド 令和4年度版」を参考に筆者作成
 
老齢基礎年金を受給するためには、資格期間が10年以上必要になります。2017年7月31日までは必要な期間が25年以上だったので、25年で覚えている方もいるかもしれません。図表2にあるように、資格期間とは、保険料納付済期間、保険料免除期間、合算対象期間の合計です。
 
合算対象期間は聞き慣れない言葉ですが、いわゆる「カラ期間」と呼ばれるもので、一定の場合に、年金制度に加入していなくても資格期間に加えることができる期間です。
 

老齢基礎年金の年金額

続いて、老齢基礎年金の年金額はいくらぐらいなのでしょうか? 図表3をご覧ください。
 
図表3

日本年金機構「老齢年金ガイド 令和4年度版」を参考に筆者作成
 
令和4年度の老齢基礎年金の年金額は、満額で77万7800円(年額)になります。免除月数、未納月数などがあれば、図表3の計算式のとおり減額されます。満額の場合でも、月額6万4816円です。サラリーマンの方などは厚生年金に加入している場合が多いので、老齢厚生年金を受給できます。自営業者の方などは、別途個人で年金の準備をしておいた方がよさそうですね。
 

年金制度を理解し、老後に備えよう

簡単ではありましたが、老齢基礎年金について解説しました。老後の備えを考えるに際して、自身が加入する年金制度を理解しておくことは有用です。
 
まずは年金を受給する資格はあるのか、そして、自分の年金額はいくらかを把握することが大切なので、年金制度を確認する際には、概要、要件、年金額の順で確認することがおすすめです。年金制度を正しく理解し、老後の生活に備えましょう。
 

出典

日本年金機構 老齢年金ガイド 令和4年度版
 
執筆者:柳沢俊宏
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、ワイゼットFPオフィス代表

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