更新日: 2022.11.15 その他年金

いまさら聞けない年金制度「標準報酬月額」とは ?自分で計算する方法も紹介

執筆者 : 羽田直樹

いまさら聞けない年金制度「標準報酬月額」とは ?自分で計算する方法も紹介
年金制度をテーマにしたニュースを見ると、「標準報酬月額」という言葉を耳にすることがあります。公務員や会社員などが加入する厚生年金保険は、この標準報酬月額を元に保険料や年金額を算出しています。しかし、厚生年金保険料がどのように計算されているか、正確に分かる人は少ないのではないでしょうか。
 
厚生年金保険料を算出するには、標準報酬月額を理解することが必要です。本記事では、標準報酬月額の仕組みを解説します。

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羽田直樹

執筆者:羽田直樹(はだ なおき)

二級ファイナンシャルプランニング技能士

【経歴要約】
1983年兵庫県立宝塚西高校入学。野球部入部。高校3年生時生徒会長を務め、首席で卒業。
 
1986年同志社大学法学部法律学科入学。労働法専攻。大学時代は部員300名を擁するESSに在籍し、1回生時は英語弁論大会で関西3位に入る。3回生時はセクションリーダーを務める。英検準一級合格。ディベート・ディスカッションで英語本体と論理的思考を学ぶ。
 
卒業後、都市銀行入行。支店勤務を重ね、住宅ローン、カードローン業務に従事し、渉外担当に従事。証券外務員資格、FP2級資格を取得。
 
2008年には本店事務部門課長に就任。その後、新入社員研修講師を拝命、2012年には事務管理部門の責任者としてコンプライアンスオフィサー・内部管理責任者・衛生管理者2種資格を行使し金融機関の事務管理部門の中枢を務める。
 
特に、特殊業務である、相続トラブル 破産 不渡り 金融犯罪 口座不正利用 当局対応などに精通。警察、国税局、金融庁との交渉経験あり。
 
【保有資格】
英検準一級                 
証券外務員2種       
FP2級           
コンプライアンスオフィサー  
証券外務員1種       
内部管理責任者       
衛生管理者2種       
 
【スキルセット】
個人ファイナンシャルプラン
金融コンプライアンス全般(法令 規制関係 事故関係 個人情報保護)
 
【強みとエピソード】
ファイナンシャルプラン全般、金融商品の仕組み、口座不正利用や振込詐欺などの金融犯罪などのトピックをお伝えできればと思っております。
 
本店の管理職時代は日本を代表する大企業取引・全国一円からの苦情対応当局対応などユニークなエピソードを数多く抱えております。
 
また、ファイナンシャルプランナーと内部管理責任者の両資格を保有していることで『攻め』と『守り』の両側面からの見解を展開できるものと思っています。
 
●メガバンクの金融事務の実体験をもつファイナンシャルプランナー
●証券外務員一級の販売スキルと内部管理責任者としてのリスクマインドを持つフィナンシャルプランナー
●あらゆる相続案件の処理経験がある元メガバンカーのファイナンシャルプランナー
●当局対応などニッチな経験をもつファイナンシャルプランナー

厚生年金保険料はどのように決まるのか

厚生年金保険料は以下の計算式で求められます。
 
毎月の厚生年金保険料=標準報酬月額×18.3%
 
実際は、この式で計算された保険料が会社と折半されます。
                   

報酬月額の算出方法

標準報酬月額を算出する前に、「報酬月額」を確認しましょう。報酬月額の計算方法は以下の図表1のとおりです。
 

出典:日本年金機構 定時決定(算定基礎届)より筆者作成
 
当然のことながら、給料は毎月若干変動します。残業を行った月には報酬月額も増加します。
 

標準報酬月額の算出方法

報酬月額が分かれば、「標準報酬月額」の算出が可能です。報酬月額は人により異なるので、図表2の報酬月額の欄にあてはめて標準報酬月額を確認します。厚生年金保険料額表の一覧表を抜粋したものは図表2のとおりです。
 

出典:日本年金機構 令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和4年度版)より筆者作成
 

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厚生年金保険料を実際に計算しましょう

50歳の平均年収は557万円という調査結果があります。この調査結果を例に報酬月額を算出し、標準報酬月額を確認します。標準報酬月額が分かかれば、厚生年金保険料の算出が可能です。実際に以下のモデルケースで厚生年金保険料を計算してみましょう。
 

(モデルケース)
 
年齢50歳 男性 会社員 年収557万円(賞与支給なし)
2022年4月給与支給総額 47万円
2022年5月給与支給総額 46万円
2022年6月給与支給総額 47万円

 

出典:日本年金機構 厚生年金保険の保険料より筆者作成
 
50歳の平均年収から厚生年金保険料を算出すると、毎月の支払額は4万3005円であることが分かります。厚生年金の保険料は、勤務先が半分負担してくれていることも忘れないでおきましょう。
 

まとめ

本記事では、いまさら聞けない年金制度上の標準報酬月額を解説しました。標準報酬月額が分かれば、毎月の厚生年金保険料が導き出されます。
 
ぜひこの機会に一度、ご自身で厚生年金保険料を計算することをおすすめします。仕組みが分かれば厚生年金保険料について身近に感じることができるのではないでしょうか。
 

出典

日本年金機構 厚生年金保険の保険料

 
執筆者:羽田直樹
二級ファイナンシャルプランニング技能士