更新日: 2022.11.17 その他年金

年金受給中の家族が亡くなったとき、もらっていない年金がある場合はどうなるの?

年金受給中の家族が亡くなったとき、もらっていない年金がある場合はどうなるの?
年金を受給している家族が亡くなったとき、「故人が受け取っていなかった年金があるのに、もうもらえない」と諦めてしまう方はいませんか? 年金は後払いのため、故人が受け取れなかった年金はほとんどの場合であるといってもよいでしょう。そして、その年金は「未支給年金」として遺族が受け取れる可能性があるのです。
 
未支給年金を受け取るには、遺族が市役所や年金事務所へ請求をしなければなりませんが、条件があります。また、手続きをするのに多くの書類の添付が必要です。そこで、本記事では、未支給年金を受け取れる遺族の条件や手続き方法などについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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未支給年金とは

「未支給年金」は、年金受給者である家族が亡くなったときに、まだ受け取っていない年金や家族が亡くなった日よりあとに振り込まれた年金のうち、亡くなった月分までの年金について、亡くなった方と生計を同じくしていた遺族が受け取れます。
 
なお、年金受給者が亡くなった場合は、未支給年金の請求と受給権者死亡届(報告書)の提出が必要となります。
 

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未支給年金を受け取れる遺族

未支給年金を受け取れるのは、亡くなった方と生計を同じくしていた遺族で、次の順位で請求ができます。

1.配偶者
2.子
3.父母
4.孫
5.祖父母
6.兄弟姉妹
7.その他(上記以外の3親等内の親族)

3親等内の親族とは、死亡した年金受給者および配偶者の甥、姪、曾孫、曾祖父母、伯叔父母などです。上記の請求権者がいない場合は、未支給年金の請求はできないため、同居人や親戚の方が「受給権者死亡届(報告書)」のみを提出することになります。
 

未支給年金の手続きに必要なもの

未支給年金の手続きに必要なものは、次のとおりです。

<年金受給権者死亡届>

●亡くなった方の年金証書
●死亡の事実を明らかにできる書類(戸籍抄本、市区町村長に提出した死亡診断書(死体検案書等)のコピーまたは死亡届の記載事項証明書)

※日本年金機構にマイナンバーが登録済みの方は、原則として省略できます

<未支給年金・未支払給付金請求書>

●亡くなった方の年金証書
●亡くなった方と請求者の続柄を確認できる書類(戸籍謄本、法定相続情報一覧図の写しなど)
●亡くなった方と請求者が生計を同じくしていたことが分かる書類(亡くなった方の住民票の除票および請求者世帯全員の住民票の写しなど。※亡くなった方の住民票の除票は、請求者の住民票の写し(世帯全員)に含まれている場合には不要) 
●受け取りを希望する預貯金通帳またはキャッシュカード
●亡くなった方と請求者が別世帯の場合は、生計同一関係に関する申立書

必要書類が上記とは異なる場合もありますので、事前にねんきんダイヤルまたはお近くの年金事務所に確認をしましょう。
 

未支給年金の手続き場所

未支給年金の手続きをする場所は、図表1のように、亡くなった方が受け取っていた年金の種類で変わります。
 
【図表1】

受け取っていた年金 手続き場所
障害基礎年金
遺族基礎年金
未支給年金請求者の住所地の市区町村役場
老齢基礎年金
老齢厚生年金
障害厚生年金
遺族厚生年金
未支給年金請求者の住所地の管轄年金事務所
老齢共済年金
障害共済年金
遺族共済年金
年金を支給していた各共済組合
未支給年金請求者の住所地の管轄年金事務所

千葉県富里市「年金を受給している方が亡くなられたとき」より引用
 
状況によっては手続き場所が変わる場合がありますので、事前に問い合わせをしてから窓口へ出向きましょう。
 

未支給年金を受け取りは早めに準備を

年金受給中の家族が亡くなった場合、条件を満たす遺族は未支給年金を受け取ることができます。未支給年金を受け取るには、請求手続きが必要です。請求手続きをしなければ、未支給年金があっても受け取れないので注意してください。
 
必要書類が多く、手元にそろえるのに時間がかかる書類もあるため、早めに準備をしましょう。
 

出典

日本年金機構 年金を受けている方が亡くなったとき
千葉県富里市 年金を受給している方が亡くなられたとき
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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