更新日: 2022.11.26 国民年金

【国民年金】女性の受給割合はどのくらい? 平均受給額は?

【国民年金】女性の受給割合はどのくらい? 平均受給額は?
年金の受給の実態や、将来もらえる年金の金額などに興味がある人も多いでしょう。特に会社員でない人などは、国民年金(老齢基礎年金)のデータが気になるのではないでしょうか。
 
そこで本記事では、国民年金と女性に着目して、統計データをもとに受給者の割合や平均受給額について解説します。ぜひ、女性の老齢基礎年金の受給状況について、具体的にイメージしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

女性の国民年金受給権者の割合

 
厚生労働省が公開している「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業年報」によると、令和2年度末における国民年金の老齢給付の受給権者数は3422万人で、そのうち女性は約57%にあたる1938 万人です。日本の女性人口はおよそ6480万人なので、日本の女性全体の約30%が、国民年金の老齢給付の受給権者ということになります。
 
女性における国民年金の老齢給付について、年齢別内訳は図表1のとおりです。
 
【図表1】

60~64歳 10万人(0.5%)
65~69歳 372万人(19%)
70~74歳 486万人(25%)
75~79歳 362万人(19%)
80~84歳 304万人(16%)
85~89歳 233万人(12%)
90歳以上 171万人(9%)

※カッコ内は国民年金の老齢給付の女性受給権者数1938万人中の割合
厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業年報 結果の概要 令和2年度」より筆者作成
 
このことから、70~74歳の割合が最も高く、繰上げ受給の対象年齢である60~64歳の割合が最も低くなっていることが分かります。
 

【PR】資料請求_好立地×駅近のマンション投資

【PR】J.P.Returns

おすすめポイント

・東京23区や神奈川(横浜市・川崎市)、関西(大阪、京都、神戸)の都心高稼働エリアが中心
・入居率は99.95%となっており、マンション投資初心者でも安心
・スマホで読めるオリジナルeBookが資料請求でもらえる

女性の老齢基礎年金のみ受給者の割合

厚生労働省が実施した「平成29年 年金制度基礎調査(老齢年金受給者実態調査)」によると、女性の調査対象者のうち、受給している公的年金が老齢基礎年金のみの人の割合は、およそ19%です。同じく公的年金が老齢基礎年金のみの男性の割合はおよそ8%なので、女性のほうが約2倍以上も割合が高くなっています。
 
なお、同調査における、公的年金が老齢基礎年金のみ受給している人の年代別内訳は、男女別に図表2のとおりです。
 
【図表2】

年齢 女性 男性
65~69歳 9.6% 5.2%
70~74歳 15.4% 5.0%
75~79歳 22.1% 7.5%
80~84歳 25.7% 10.8%
85~89歳 26.0% 16.2%
90歳以上 27.1% 16.4%

厚生労働省「公的年金受給者に関する分析」より筆者作成
 
男女ともに高齢の人ほど老齢基礎年金のみの人の割合が高く、女性の80歳以上の世代から4分の1を超えています。男性でも同様の傾向がみられますが、全ての年代で女性のほうが老齢基礎年金のみの割合が高いのが特徴です。
 

女性の老齢基礎年金の平均受給額は男性より約5000円低い

 
「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業年報」によると、令和2年度末における国民年金の受給権者のうち、女性の老齢基礎年金の平均年金月額は5万4112円です。一方男性の平均年金月額は5万9040円で、女性のほうが約5000円も低いことが分かります。
 
また、年金月額における男女別人数の内訳は図表3のとおりです。
 
【図表3】

年齢 女性 男性
1万円未満 6万2087人 1万2467人
1万~2万円未満 23万5046人 5万8554人
2万~3万円未満 71万1764人 21万6991人
3万~4万円未満 216万71人 68万1950人
4万~5万円未満 332万1823人 134万1815人
5万~6万円未満 462万1737人 313万9242人
6万~7万円未満 624万1716人 859万4057人
7万円以上 147万3357人 40万8917人

厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業年報 結果の概要 令和2年度」より筆者作成
 
男女ともに、6万~7万円未満の人数が最も多いですが、女性は男性と比べて1万円未満~6万円未満それぞれに人数が分散しているのが特徴です。特に1万円未満しか年金を受給していない人は、女性のほうが男性の約5倍多いという結果が出ています。
 

年金は老齢基礎年金のみの女性も珍しくない

 
女性の老齢基礎年金受給者の割合は、受給者全体の約57%、日本の女性全体の約30%にあたります。また、受給している公的年金が老齢基礎年金のみの人は女性の年金受給者のうち約19%に上るという調査結果があり、老後を老齢基礎年金のみに頼る女性も珍しくないことが分かります。
 
また、年金額に目を向けると、女性の老齢基礎年金の平均年金月額は男性より5000円ほど低いおよそ5万4000円であり、そのなかには年金額が1万円未満しかない人も6万人強いるなど、決して潤沢とはいえない現状があります。
 

出典

厚生労働省 厚生年金保険・国民年金事業年報 結果の概要 令和2年度
厚生労働省 公的年金受給者に関する分析
総務省統計局 令和2年国勢調査 人口等基本集計結果 結果の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集