更新日: 2022.12.16 その他年金
年金別に解説! 未支給年金を受け取るための手続きとは?
本記事では、未支給年金の手続きについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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未支給年金とは
未支給年金とは、死亡した人に受け取る権利があった年金のうち、まだ受け取っていない年金のことをいいます。
年金は偶数月に前月と前々月の2ヶ月分が後払いで振り込まれる仕組みになっており、例えば10、11月分は12月に振り込まれます。
そして死亡した月分まで受給することができるため、11月5日に死亡した場合には10、11月分を12月に受け取れるはずですが、受給者死亡によって振り込まれることはありません。よって、未支給年金が発生するのです。
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未支給年金は請求しないと受け取れない
未支給年金は自動的に振り込まれるものではありません。遺族が請求手続きをしなければなりません。必要な手続きと請求先は次のとおりです。
手続き(1)受給権者死亡届
未支給年金の請求を行う前に、まずは死亡した事実を届け出て年金の支給を停止します。市役所に提出する死亡届と混同される場合がありますが、別物です。注意しましょう。
この手続きを行わないと、年金受給者は生存しているものとして年金が振り込まれてしまい、不正受給となります。「未支給年金としてどうせ受け取るはずだった」では済まされません。きちんと未支給年金として段階を踏んだ手続きが必要です。
【図表1】
・死亡した人の年金証書
・死亡の事実を証明できる書類(戸籍抄本、死亡診断書など)
ただし、日本年金機構にマイナンバーを届け出ている人が死亡した場合には、受給権者死亡届の提出は省略することができます。
手続き(2)未支給年金・未支払給付金請求書
次に、未支給年金を請求する手続きを行います。受給権者死亡届と同時の提出で問題ありません。
【図表2】
・死亡した人の年金証書
・死亡した人と請求する人の続柄が確認できる書類(戸籍謄本など)
・死亡した人と請求する人が生計一だったことが確認できる書類(死亡した人の住民票の除票、請求する人の世帯全員分の住民票)
・未支給年金を受け取る口座の通帳、キャッシュカード
未支給年金の請求先一覧
未支給年金の請求先は年金の種類によって異なります。
【図表3】
年金の種類 | 請求先 |
---|---|
老齢基礎年金、老齢厚生年金、障害厚生年金、遺族厚生年金 | 年金事務所 |
障害基礎年金※1、遺族基礎年金※2、寡婦年金※3 | 市区町村役場 |
退職共済年金、障害共済年金、遺族共済年金 | 加入先の共済組合 |
日本年金機構 年金を受けている方が亡くなったときを基に作成
※1 初診日が国民年金第3号被保険者期間中の場合は年金事務所
※2 死亡日が国民年金第3号被保険者期間中の場合は年金事務所
※3 年金事務所でも可能
請求先によって必要書類が異なる場合があるため、事前に電話などで確認しておくことをおすすめします。
まとめ
未支給年金は年金受給者が死亡した際には必ず発生します。必要になる手続きを簡単に知っておくだけでも、漠然とした不安から解放されるのではないでしょうか?
事前に受け取っている年金の種類、請求先、必要書類を確認しておくだけで、実際の手続きは格段にスムーズになるでしょう。
出典
日本年金機構 年金を受けている方が亡くなったとき
日本年金機構 遺族基礎年金を受けられるとき
日本年金機構 遺族厚生年金を受けられるとき
日本年金機構 寡婦年金を受けるとき
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部