親の年金を「未支給年金」として受け取れる場合って? いざというときのために「受け取れる条件」を確認
配信日: 2022.12.20
そこで本記事では、親が年金を受け取らず亡くなってしまった場合を例に挙げて、未支給年金を受け取ることができる条件などを紹介していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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未支給年金とは?
未支給年金とは年金受給者が亡くなったしまったために、受け取ることができていない年金のことです。例えば、6月1日に亡くなった場合でも6月末日に亡くなった場合でも、6月分の年金として同じ金額が支給されます。死亡した日を基準にして日割りで支給されるわけではありません。
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未支給年金を受け取れる条件とは?
未支給年金を受け取ることができる遺族には「死亡者と生計が同一であること」という条件があります。そのうえで、「(1)配偶者」「(2)子ども」「(3)父母」「(4)孫」「(5)祖父母」「(6)兄弟姉妹」「(7)(1)から(6)以外の3親等以内の親族」の順に受け取る権利が発生します。
そのため、親と生計が別々であった場合、子どもには未支給年金を受け取る権利はありません。また、生計を同一にしていても、例えば父親が亡くなったときに母親が存命な場合、未支給年金の請求権は子どもではなく母親にあります。
請求権を持っている人が未支給年金の届出を行うには死亡の届けとして「受給権者死亡届(報告書)」「死亡者の年金証書」「死亡したことを証明できる書類(戸籍抄本・死亡診断書のコピー・死亡届の記載事項証明書など)」、未支給年金請求の届けとして「死亡者との続柄がわかる書類(戸籍謄本など)」「死亡者と生計を同じくしていたことがわかる書類(死亡者の住民票の除票および請求する方の世帯全員の住民票の写し)」「未支給年金を振り込んでもらう金融機関の通帳」が必要です。
加えて、もし死亡した親と別居していた場合は、「生計同一関係に関する申立書」を提出します。書類の提出先は年金事務所または街角の年金相談センターです。わからないことがあれば、日本年金機構のねんきんダイヤルまたは年金事務所に問い合わせてみましょう。
書類の提出が遅れた場合、年金を多く受け取ってしまうケースがあります。この場合は年金を返金しなくてはなりません。また、未支給年金の請求を行っていたとしても、死亡者の口座を解約せずにそのままにしておいた場合、年金が死亡者の口座に入金されてしまうケースもあるため、注意しましょう。
未支給年金を受け取ると、最寄りの税務署に確定申告を行わなくてはなりません。未支給年金は一時所得として届け出をします。ただし、未支給年金を含めて受け取った人の一時所得の金額の合計額が50万円以下の場合、確定申告は不要です。
生計が同一の親に配偶者がいない場合は未支給年金の請求をしよう
遺族には、亡くなった年金受給者がまだ受け取っていない年金を受け取る権利があります。ただし、受け取れる遺族は死亡者と生計を同じくしていなければなりません。また、年金を受け取るには優先順位があります。
配偶者が1番で、子どもは2番です。そのため、子どもが受け取ることができるのは死亡した親に配偶者がいない場合のみです。条件に当てはまる場合は、年金事務所または街角の年金相談センターに未支給年金の請求を行いましょう。
出典
日本年金機構 年金を受けている方が亡くなったとき
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部