更新日: 2022.12.21 国民年金
学生納付特例制度のメリットは?追納するべき?
しかし、学生であればなおのこと、保険料の支払いは本人にとっても親が納めるにしても、大きな負担ではないでしょうか? そこで利用したいのが「学生納付特例制度」です。
本記事では、学生納付特例制度を紹介すると共に、追納についても解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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学生納付特例制度とは?
学生納付特例制度は、要件を満たした学生について国民年金の保険料納付を「猶予」する制度です。その要件は、「所得基準」を満たしている学生であることです。
申請する学生本人の所得が一定の基準以下であればよく、対象の学校もほとんどの大学・短大・専修学校等が対象なので、多くの学生が利用できる制度になっています。
学生納付特例のメリット
学生納付特例制度を利用すると、保険料の納付が猶予されます。また、老齢基礎年金の受給のためには10年以上の受給資格期間が必要ですが、学生納付特例制度を利用した期間も受給資格期間に含めることが可能です。そのため、老齢基礎年金を受け取りやすくなるのもメリットといえます。
その他にも、障害基礎年金や遺族基礎年金の保険料納付済期間に含めることができるので、障害基礎年金や遺族基礎年金を受け取れる対象となります。
学生納付特例のデメリット
あくまで保険料納付を「猶予」されているだけなので、追納しない限り老齢基礎年金の年金額に反映されません。そのため、追納しない場合は年金額が満額よりも低くなってしまいます。
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追納のメリットとデメリットは?
10年以内であれば猶予された保険料を追納することが可能です。しかし、経済状況などで猶予された保険料の追納が難しい人もいると思います。
そこで、追納のメリットとデメリットを解説していきます。
追納するメリット
追納することで老齢基礎年金の年金額を増やすことができます。増加した年金額は一生涯受け取ることができるので、長期的に考えると大きなメリットです。
また、追納する際は保険料の全額が「社会保険料控除」の対象になるので、節税することもできます。追納については本人だけでなく、親が支払った場合も社会保険料控除の対象となります。そのため、本人が追納できない場合でも親が代わりに支払うことで節税効果を得ることが可能です。
社会保険料控除は住民税や所得税の減税につながるので、追納した際は忘れずに利用しましょう。
追納するデメリット
保険料の負担が大きいことです。特に奨学金の返済などもあると、保険料の追納はさらに大きな負担になります。
また、申請が通った翌年度から3年度目以降に追納した場合、経過した期間分の加算額が猶予された保険料に上乗せされます。追納したい場合は3年度目よりも早くの追納がおすすめです。
しかし、20歳で申請が通ったと仮定すると、3年度目以降は社会人2年目なので収入が低いことも考えられます。その場合は、親に追納してもらうことも選択肢の1つです。その場合は親が社会保険料控除を受けることができます。
学生納付特例制度を利用するときは追納の計画も立てておきましょう
本記事では、学生納付特例制度について紹介すると共に、追納についても解説してきました。学生納付特例制度は学生にとっては保険料の負担を軽減することができる制度なので、保険料の支払いが難しい場合は利用することを検討してください。
また、追納のデメリットは経済面の負担が大きいことと追納する時期によっては加算額が追加されることです。学生納付特例制度を検討する際は、追納の計画も立てておきましょう。
出典
日本年金機構 国民年金保険料の学生納付特例制度
日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
国税庁 No.1130 社会保険料控除
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部