更新日: 2022.12.30 国民年金
64歳まで国民年金を任意加入したら、年金はどのくらい増える?
しかし、60歳を過ぎても任意加入制度を活用すれば、国民年金に加入を継続し、年金額を増やすことができます。
今回は、この任意加入制度の概要と64歳まで(65歳になるまで)加入した場合に、年金がどれくらい増えるのか試算してみます。
執筆者:堀江佳久(ほりえ よしひさ)
ファイナンシャル・プランナー
中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。
任意加入制度とは?
60歳以降でも国民年金に任意加入することができる制度で、次の(1)~(5)のすべての条件を満たす方が任意加入をすることができます。
(1)日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の方
(2)老齢基礎年金の繰上げ支給を受けていない方
(3)20歳以上60歳未満までの保険料の納付月数が480月(40年)未満の方
(4)厚生年金保険、共済組合等に加入していない方
(5)日本国籍を有しない方で、在留資格が「特定活動(医療滞在または医療滞在者の付添人)」や「特定活動(観光・保養等を目的とする長期滞在または長期滞在者の同行配偶者)」で滞在する方ではない方
なお、上記の方に加え、下記の方々も任意加入ができます。
(1)年金の受給資格期間を満たしていない65歳以上70歳未満の方
(2)外国に居住する日本人で、20歳以上65歳未満の方
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任意加入のメリット
1. 65 歳から受け取る老齢基礎年金を増やすことが可能
国民年金の納付月数が多くなればなるほど、65 歳からの年金を多く受給できます。
2. 万が一の備えができる
任意加入をしている期間中に、事故や病気で障害が残ったときに、障害の程度に応じて、障害基礎年金を受け取ることが可能です。また、任意加入していた一家の働き手が亡くなったときには、遺族が遺族基礎年金を受け取ることが可能です。
3. 長生きするほど、生涯に受け取る年金額が増える
任意加入して保険料を納めた分だけ、65 歳から受け取る年金が増えますので、長生きすればするほど、その増えた分の年金額を受け取ることができます。
4. 納めた保険料は社会保険料控除の対象となる
任意加入の手続き方法
任意加入しようとしている方が、お住まいの市(区)役所または、町村役場の国民年金窓口に行って手続きを行います。加入日は、申し出を行った日となります。
なお、手続きの際には、以下のものを準備する必要があります。
(1)基礎年金番号通知書または年金手帳等の基礎年金番号を明らかにできる書類
(2)預貯金等通帳、印かん(金融機関届出印)
64歳まで加入したらどれくらい増える?
<保険料納付総額>
令和4年度の国民年金の保険料は月額1万6590円ですので、同額を60歳から64歳まで(65歳になるまで)5年間支払いつづけると、
1万6590円/月×12ヶ月×5年間=99万5400円
となります。
<65歳から受け取れる年金の増加額>
令和4年度の年金受取増加額が、9万7200円/年の増加額ですので、それが継続するとして試算をすると、
・70歳までの年金増加額合計 : 約48万6000円 (5年間の総額)
・75歳までの年金増加額合計 : 約97万2000円 (10年間の総額)
・80歳までの年金増加額合計 : 約145万8000円 (15年間の総額)
したがって、受け取れる年金の増加額合計が、保険料納付総額を上回るのは、75歳をすぎる必要があります。しかし、長生きすればするほど、年金の増加分をもらえるので得になります。
出典
日本年金機構 任意加入制度
日本年金機構 年金の「未納」「未加入」「免除」期間がある60歳以上の方へ あなたも国民年金を増やしませんか?
執筆者:堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー