更新日: 2023.01.30 その他年金

年金が「最大84%」増える! 定年後の再就職には年金の「繰下げ受給」がおすすめな理由

年金が「最大84%」増える! 定年後の再就職には年金の「繰下げ受給」がおすすめな理由
年金受給は老齢基礎年金も老齢厚生年金も原則65歳から受給できますが、再雇用などで働くなら年金の繰下げ受給も視野に入れることがおすすめです。
 
年金の繰下げ受給には将来的にもらえる年金受給額が多くなるメリットがあるため、自分自身の資産状況などを考えることが必要といえます。将来的に受給できる金額は多くなりますが、繰り下げしている間は受給ができないことから収入と支出のバランスには注意しましょう。
 
今回は年金の繰下げ受給について解説するので参考にしてみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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年金の繰下げ受給

定年退職後も再就職して働くのであれば、年金の繰下げ受給も視野に入れて考えることがおすすめといえます。再就職の給料が時給になると考えると、東京都の最低賃金が1072円として、週5日×8時間=4万2880円×4週間=17万1520円です。
 
繰り下げ期間の対象になっているのは、66歳以降75歳までの間になっていて自分が好きなタイミングで受給が開始できます。年金の繰下げ受給は繰り下げた期間に応じて年金受給額が多くなるため、再就職によって生活資金に余裕があるなら方法の1つとして挙げられます。繰下げ期間によって加算される金額は変動しますが、老齢基礎年金でも老齢厚生年金でも年金の繰下げ受給ができます。
 
また、繰下げ受給には申請が必要です。66歳以降に繰下げ受給を希望しているなら、近くの年金事務所か年金相談センターに必要書類を記入して提出することで繰下げ受給の申請は終わります。ただし、年金の繰下げ受給にはいくつか注意点もあるため、繰下げ受給をするならしっかりと理解しておきましょう。
 

年金の繰下げ申請は老齢基礎年金と老齢厚生年金を別々にできる

年金の繰下げ申請は老齢基礎年金と老齢厚生年金を別々に申請できるため、自分自身の収入状況などに合わせて選択してください。収入状況によっては別々に年金受給を申請したほうが良い場合もあり、繰下げ受給をするなら試算してから決定することが大切です。
 
また、老齢基礎年金と老齢厚生年金ではそれぞれ受給金額が違うので、先に年金事務所などに年金受給額の確認をしておきましょう。最初は老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方を繰り下げて、途中でどちらかだけ受給を開始する方法もあります。
 
ご自身の状況を総合的に判断しながら、繰下げ受給をしても生活に影響が出ないか考えてください。
 

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繰り下げ期間に応じた加算額

繰下げ受給をした場合は老齢基礎年金も老齢厚生年金も増額率が加算されるため、繰下げ期間が長くなればなるほど加算額も多くなります。最大で84%が増額率として適用されることから、定年退職後にも再就職して働くなら繰下げ受給をしたほうが有利な場合もあります。
 
計算式としては増額率=0.7%×65歳に達した月から繰下げ申出月の前月までの月数です。
 
しかし、最大の増額率は決まっているため75歳以降は増額率は増えません。75歳になったタイミングでの受給申請は忘れないようにしましょう。最大で84%まで増額率は大きくなっていきますが、最大まで増額率を大きくしたいなら75歳まで受給しなくてもやっていけるような生活基盤を整えなければいけません。
 

まとめ

定年退職後にも再就職して働くなら年金の繰下げ受給も視野に入れて考えますが、実際の収入と支出のバランスに注意し判断することが重要です。将来的にもらえる金額を多くするために繰下げ受給するなら、年金受給以外の方法で収入を得ることも考えなければいけません。
 
全体的なバランスを考えながらどれくらいの期間繰り下げするかに加えて、老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方を繰り下げるかどちらかだけを繰り下げるかの判断も大切です。
 

出典

日本年金機構 年金の繰下げ受給
東京労働局 東京都最低賃金は10月1日から時間額1,072円になります
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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