更新日: 2023.02.10 その他年金

【意外と知らない?】年金の本質は貯蓄ではなく保険! 年金で得られる安心感とは?

【意外と知らない?】年金の本質は貯蓄ではなく保険! 年金で得られる安心感とは?
年金について、払った保険料に対して生涯で受け取る年金の方が多いか少ないかは、多くの人にとって気になる事柄ではないでしょうか。
 
しかし、年金の本質は貯蓄ではなく保険です。損得ももちろん考えたいところではありますが、まずは年金の本質は保険だと、いう認識を持つことも大切です。詳しくみていきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

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年金は社会保険の一種

保険というと、生命保険や自動車保険など、民間の会社が提供している保険を思い浮かべる人も多いでしょう。確かに、民間の保険会社も多くの保険を提供していますが、実は最も大事な「誰もが安心して暮らす」を基礎的に満たすものは、民間ではなく国が運営する「社会保険」です。
 
社会保険は、人々が豊かで安心して暮らすことを目的としています。病気になった際に医療費がまかなえる健康保険、失業した際の雇用保険などがあり、年金も社会保険の1つです。
 

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貯蓄と保険の違いとは

そもそも、「貯蓄」と「保険」の違いとはなんなのでしょうか?
 
貯蓄とは、将来の楽しみのために備えるものです。一方、保険は、将来の不幸に対して備えます。共に将来のための準備ですが、目的や方法が異なります。
 
貯蓄は海外旅行、子どもの進学、家を建てるといった楽しみのための蓄えです。
 
片や保険は、突然一家の主が亡くなる、職を失う、事故に遭うといったような不幸に備えるものです。そして、不幸は急に訪れることもあります。そうなった際に困らないように、1人ではなくみんなでお金を出し合い、不幸が訪れた人にお金を回すのが保険という仕組みです。
 

年金はどのような不幸に備えているのか

年金が備える不幸とはなんなのでしょうか? それは、「予想以上の長生き」です。長生きは多くの人にとって幸せに思えますが、健康でお金が十分にある場合に限られます。
 
長生きはしたものの、お金が全くない状況では、人生を楽しむことは難しいでしょう。長生きしたときのために、貯蓄を若いときからしておくということはとても大切です。しかし、何歳まで生きるかは誰にも分かりません。どれほど若いうちに貯蓄を始めたとしても、「どれだけあれば安心か」なんてものを計ることは不可能です。
 
そこで老後、生涯ずっと受け取れる年金が必要というわけです。受給開始から生涯受給できる年金は、「予想以上の長生き」にも対応できる、年金の最も大切な役割です。
 
年金は長生き以外の不幸に備える役割も担っています。具体的には「障害」と「死亡」です。障害は病気やけがで障害を負ってしまった場合、終身で受け取ることができます。死亡は、残された家族に対してです。自分が一家の主たる働き手であった場合、死亡後に残された家族の生活をカバーします。
 
これらの年金は受給要件を満たす必要はありますが、万一の不幸が起こった際に生活を支える、大切な保険となっています。
 

平均的な世帯はどれくらいもらえるのか

ここまで説明したように、年金は保険のため、損得で考えてもあまり意味はありません。とはいえ、実際どれくらい給付されるかを知らなければ、安心はできません。
 
厚生労働省はモデル世帯の年金額を公表しており、妻が専業主婦の平均的な収入の世帯の年金は、月額で約22万円です。この金額が多いか少ないかは、それぞれのライフスタイル次第ですが、生涯所定の金額が支給される安心感はとても大きいのではないでしょうか。
 

年金で大切なのは安心感


 
年金は、受給する前や、受給後すぐに亡くなってしまうと、損得でいうと損です。
 
しかし、年金の本質は保険であり、生きる上で大切な安心感があるからこそ、人生を楽しめるのではないでしょうか。
 

出典

厚生労働省 令和4年度の年金額改定についてお知らせします ~年金額は昨年度から 0.4%の引き下げです~
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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