iDeCoは「100%引き出し不可」じゃない? もしものときに役立つ仕組みとは?
配信日: 2023.03.22
この記事では、iDeCoの概要やメリット・デメリット、60歳になる前でも受け取れる「障害給付金」について解説します。
【PR】節税しながら年金作るなら
【PR】SBI証券のイデコ(iDeCo)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
iDeCoとは
iDeCoは原則、60歳から老齢給付金を受け取ることができます。受給を開始する時期は、75歳になるまでの間で選択可能です。
iDeCoの概要、加入資格、掛け金、メリット、デメリットを解説します。
iDeCoの概要
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)とは、自分で運用できる私的年金制度です。公的年金(国民年金・厚生年金)とは別に掛け金を払い、掛け金とその運用益合計額を給付金として受け取れます。
加入できるのは、20歳以上65歳未満の公的年金の被保険者です。自分が決めた掛け金を払い、定期預金や投資信託など自分が選んだ金融商品で運用し、原則60歳以降に年金または一時金で給付金を受け取ります。
iDeCoの加入資格
iDeCoの加入対象者は、以下の条件に該当する必要があります。
1.国民年金第1号被保険者(自営業者等)
→20歳以上60歳未満の自営業者とその家族、学生など
2.国民年金第2号被保険者(厚生年金保険の被保険者)
→会社員、公務員など
3.国民年金第3号被保険者
→厚生年金保険の被保険者に扶養されている、20歳以上60歳未満の配偶者
4.国民年金任意加入被保険者
→・60歳以上65歳未満で、国民年金保険料の納付済み期間が480月に達していない任意加入者
・20歳以上65歳未満の海外居住者で、国民年金保険料の納付済み期間が480月に達していない任意加入者
正規雇用・非正規雇用などの雇用形態に関する条件はありませんが、以下に該当する人はiDeCoの加入対象にはなりません。
●企業年金があり、iDeCoの加入を認めていない会社に勤めている会社員
●農業年金の被保険者
●国民年金保険料の全額または一部を免除されている自営業者
●学生納付特例制度で保険料納付を猶予されている学生
iDeCoの掛け金
iDeCoは月々5000円から始められ、掛け金額を1000円きざみで設定できます。掛け金を増やしたい場合には年に1回、金額の調整が可能です。
ただし掛け金は、職業や加入している年金制度によって上限額が定められています。
iDeCoのメリット
iDeCoには大きく3つのメリットがあります。
1.運用益が非課税
2.掛け金が全額所得控除される
3.受取時にも税制優遇
【運用益が非課税】
投資信託の運用益や、定期預金の利息には20.315%が課税されますが、iDeCoの場合、全て非課税になります。
【掛け金が全額所得控除される】
iDeCoの掛け金は所得控除のうち「小規模企業共済等掛金控除」として全額控除が可能です。確定申告や年末調整で申告すれば当年分の所得税と翌年分の住民税の金額を軽減できます。
【受取時にも税制優遇がある】
将来給付金を受け取る際も、「退職所得控除」や「公的年金等控除」が適用されるので、一定額が非課税になります。
iDeCoのデメリット
iDeCoには大きく2つのデメリットがあります。
1.60歳まではお金を引き出せない
2.受取時に税金がかかる
【60歳まではお金を引き出せない】
iDeCoは老後資金の準備を目的としているため、原則60歳まで資産の引き出しができません。
途中解約は原則としてできず、経済状況が厳しくなった方は、資格喪失届を提出して「運用指図者」として掛け金の拠出を停止できます。その場合でも、60歳まで受け取りを待つ必要があります。
【受取時に税金がかかる】
老齢給付金を受け取るときには、所得税・住民税が課されます。年金で受け取る場合は「公的年金等控除」、一時金で受け取る場合は「退職所得控除」が適用されますが、一定額を超えた部分については税金がかかります。
【PR】資料請求_好立地×駅近のマンション投資
【PR】J.P.Returns
おすすめポイント
・東京23区や神奈川(横浜市・川崎市)、関西(大阪、京都、神戸)の都心高稼働エリアが中心
・入居率は99.95%となっており、マンション投資初心者でも安心
・スマホで読めるオリジナルeBookが資料請求でもらえる
iDeCoの障害給付金とは
iDeCoは、原則60歳にならないと老齢給付金を請求できません。ただし加入者の状況によっては、60歳前でも給付金を「障害給付金」として受け取ることが可能です。
障害給付金の概要
障害給付金は、加入者、または運用指図者の方が、75歳になる前に病気やけがで一定以上の障害状態になった場合、傷病から1年6ヶ月経過後の請求により支給されます。
障害給付金の受給要件に該当するには、以下の要件に該当している必要があります。
1.障害基礎年金の受給者(1級および2級の者に限る)
2.身体障害者手帳(1~3級までの者に限る)の交付を受けた者
3.療育手帳(重度の者に限る)の交付を受けた者
4.精神障害者保健福祉手帳(1級および2級の者に限る)の交付を受けた者
【PR】節税しながら年金作るなら
【PR】SBI証券のイデコ(iDeCo)
まとめ
iDeCoの概要、メリット・デメリット、障害給付金について解説しました。
60歳になる前に給付金をもらえないからと、iDeCoに加入することをためらう方もいるかもしれませんが、掛け金を払っている間も税制面でのメリットがあり、60歳になる前に一定の障害状態になったら障害給付金を請求できます。
運用しながら節税もできるので、iDeCoは資産形成に有効といえるでしょう。
出典
厚生労働省 iDeCoの概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部