更新日: 2023.04.18 国民年金

国民年金保険料を学生納付特例制度で猶予されていました。4月から社会人になりましたが追納したほうがいいのでしょうか?

国民年金保険料を学生納付特例制度で猶予されていました。4月から社会人になりましたが追納したほうがいいのでしょうか?
日本に住む20歳以上60歳未満の人は年金制度に加入し保険料を納める義務があります。ただし、学生の場合、学生納付特例制度を利用すれば保険料の支払いが猶予されます。この制度を利用していた場合、社会人になったらすぐに追納したほうがよいのでしょうか。本記事では、追納するメリットを解説します。あわせて学生納付特例制度についても紹介していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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学生納付特例制度とは?

「学生納付特例制度」とは学生を対象とした制度で、年金の保険料の支払いを猶予してくれるというものです。ただし、学生であれば誰でも利用できるというわけではありません。前年所得が基準以下でなければなりません。
 
基準額は「128万円(令和2年度以前は118万円)+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等」の計算式から求めます。ただし、親の所得は関係なく、申請者である本人の所得のみです。
 
学生納付特例制度を利用するメリットは「年金受給資格期間に算入されること」「病気やけがで障害が残ったときに障害年金を受給できること」です。そのため、学生なので経済的に支払えないといって放置せずに、本制度の手続きをするようにしましょう。
 
手続きは住民票を登録している市(区)役所または町村役場の国民年金窓口で行います。その際、申請書と学生であることを証明するもの(学生証など)が必要です。申請書は市(区)役所または町村役場の国民年金窓口に置いてあります。日本年金機構のホームページからもダウンロードすることが可能です。審査が通れば、日本年金機構から「承認通知書」が届きます。
 
ただし、猶予される期間は審査が通った年の4月から翌年3月の1年間です。延長するには再度申請が必要になります。マイナンバーカードがあれば、マイナポータルから手続きすることも可能です。この場合、紙の申請書は不要です。
 

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学生納付特例制度の追納とは?

学生納付特例制度によって、年金の保険料が猶予された期間に対して、後日追納することが可能です。猶予されていた期間も、年金受給資格期間として計算されます。しかし、老後に受け取る年金額には反映されません。そのため、老後、少しでも多くの年金を受け取るためには追納しておく必要があります。
 
追納は10年以内に行わなくてはなりません。10年を過ぎると、保険料の支払いができなくなるため、注意するようにしましょう。また、猶予されていた期間の翌年度から起算して3年度目以降に保険料を追納する場合は、当時の保険料額に追納加算額が上乗せされます。どのぐらいの額が加算されるかは、経過期間によって異なります。
 
以上のことを踏まえると、社会人になったばかりの場合は経済的に余裕がないかもしれませんが、早めに追納しておいたほうがよいでしょう。
 

社会人になったら追納しよう

学生納付特例制度によって、保険料が猶予された場合、社会人になってから追納することができます。ただし、追納は10年以内に行わなくてはなりません。また、猶予されていた期間の翌年度から起算して3年度目以降に追納する場合は、当時の保険料額に追納加算額が上乗せされます。これらのことを考えると、4月に社会人になったら追納することをおすすめします。
 

出典

日本年金機構 国民年金保険料の学生納付特例制度

厚生労働省 日本年金機構 知っておきたい年金のはなし

日本年金機構 国民年金保険料の納付が猶予される学生納付特例制度のポイント

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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