更新日: 2023.04.26 その他年金
【老後の生活費】30歳年収400万円、専業主婦になって65歳まで働かなかったら年金はいくらもらえる?
そこで、今回は30歳年収400万円の女性が退職し、65歳まで専業主婦を続けた場合、年金の受給額がどれくらいになるのかを考えてみました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
専業主婦になると第3号被保険者になる
正社員で厚生年金を払っていた女性が、結婚や出産など、さまざまな理由で専業主婦になるとします。その場合、夫が会社員や公務員であれば、第3号被保険者となります。
夫が加入する年金制度が国民年金を払う形
正社員だった女性が専業主婦になる場合は、夫が加入する厚生年金や共済組合が国民年金を払うので、自身が負担する必要はありません。
その場合、加入の届け出は夫の会社を通して行うことになります。
国内在住の20歳以上60歳未満の人は皆国民年金に加入する
20歳以上60歳未満の国内在住者は、すべて国民年金に加入することになっています。そのため、厚生年金に加入していても自動的に国民年金にも加入しています。
国民年金に加入している人は、受給年齢に達すると、老齢基礎年金を受け取れます。その場合、厚生年金も支払っていれば、老齢基礎年金にプラスされます。
【PR】資料請求_好立地×駅近のマンション投資
【PR】J.P.Returns
おすすめポイント
・東京23区や神奈川(横浜市・川崎市)、関西(大阪、京都、神戸)の都心高稼働エリアが中心
・入居率は99.95%となっており、マンション投資初心者でも安心
・スマホで読めるオリジナルeBookが資料請求でもらえる
30歳の女性が65歳まで専業主婦だったら年金はいくら?
現在30歳の女性が65歳まで専業主婦になった場合、年金はいくらになるのかシミュレーションしてみます。また、比較のために厚生年金を払わずにずっと専業主婦だったケースも確認してみましょう。
30歳まで年収400万円で厚生年金を払っていた場合
1966年4月2日以降に生まれた女性で、30歳まで年収400万円で厚生年金を払っていた場合は、老齢基礎年金にプラスして特別支給の老齢厚生年金を受け取れます。
ただし、厚生年金保険に1年以上加入していた、受給開始年齢であるという条件を満たしている必要があります。
・特別支給の老齢厚生年金の計算方法
現在、在職期間10年、年収400万円の30歳の女性が専業主婦になる場合、65歳の時点で年金をいくら受け取れるかを計算してみます。
特別の老齢厚生年金は、平成15年3月以前の加入期間分+平成15年4月以降の加入期間分です。こちらの女性は平成15年4月以降の加入なので、その部分のみを計算します。式は以下です。
平均標準報酬額×5.481×1000分の1×加入期間の月数
平均標準報酬額33万3000円、加入期間120月として計算しますと21万9020円です。(小数点以下切り捨て)
・老齢基礎年金にプラス
上記にプラスして20歳から60歳までの40年間、欠かさず国民年金保険料を払っていたとすると、年額79万5000円(67歳以下/令和5年度)の老齢基礎年金が支給されます。月額にすると6万6250円です。
以下は、30歳年収400万の女性が65歳まで専業主婦になった場合に受け取れる金額です。
21万9020円+79万5000円=101万4020円/年となります。これを月額にすると約8万4501円です。(小数点以下切り捨て)
ずっと専業主婦だった場合
仮に一度も厚生年金を払わず、学校を卒業してずっと専業主婦であった場合、支給されるのは年額79万5000円の老齢基礎年金のみです。
ただし、国民年金保険料を免除されていた時期があり、追納をしていなければ、その分支給される額が安くなります。
海外転勤があったら要注意
夫が海外転勤となり家族で帯同した場合の注意事項です。
海外特例の届け出が必要
2020年4月1日以降、海外に住んでいる間は第3号被保険者になれなくなりました。しかし、夫の海外赴任に同行するのであれば、海外特例として第3号被保険者でいられます。
ただし、海外特例は夫の事業所を経由した届け出が必要です。提出すべき期間から2年以上過ぎてしまうと「未納期間」になるのでご注意ください。
赴任中に離婚したら第3号被保険者でなくなる
何らかの事情で赴任中に離婚すると、第3号被保険者でいられなくなります。その場合も元夫の事業所を通して手続きを行う必要があります。
まとめ
現在、30歳年収400万の女性が結婚して65歳まで専業主婦になった場合を考えました。
厚生年金を払っていた年月分が老齢厚生年金になり、老齢基礎年金にプラスされます。そのため、厚生年金を一度も払っていない女性に比べ、65歳でもらえる年金は年2万円近く増えます。このように、少しでも厚生年金を払っていた時期があれば、老齢基礎年金にプラスされることを知っておきましょう。
出典
日本年金機構 老齢年金ガイド令和4年度版
政府広報オンライン 会社員などの配偶者に扶養されている方、扶養されていた方(主婦・主夫)へ 知っておきたい「年金」の手続
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー