独身の兄弟姉妹が亡くなったら死亡一時金や未支給年金、遺族年金などはもらえるの?
配信日: 2023.06.08
そこで、本記事では、独身の兄弟姉妹が亡くなった場合、死亡一時金や未支給年金、遺族年金を受け取ることができるのかを解説。あわせて、受け取ることができる場合の金額についても紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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死亡一時金を受け取ることができるか?
死亡一時金は、被保険者が亡くなった場合に受け取ることができるものです。受給の要件は、被保険者が死亡日の前日までに保険料を納めた月数が36ヶ月以上なくてはなりません。ただし、「保険料を4分の3納付した場合の月数は4分の3ヶ月」「保険料を半額納付した場合の月数は2分の1ヶ月」「保険料を4分の1納付した場合の月数は4分の1ヶ月」として数えます。
加えて、被保険者が老齢基礎年金・障害基礎年金を受けないまま亡くなっており、その人と生計を同じくしていた遺族でなければ、死亡一時金を受け取ることはできません。
遺族の中でも受給には優先順位があり、1・配偶者、2・子、3・父母、4・孫、5・祖父母、6・兄弟姉妹になります。例に挙げた人は独身のため、配偶者や子ども、孫はいません。そのため、父母、祖父母がいない場合、兄弟姉妹が受け取ることが可能です。
死亡一時金の金額は、被保険者が保険料を納めた月数によって変動し、12万円~32万円です。さらに、付加保険料を納めた月数が36ヶ月以上あれば、8500円がプラスされます。
注意したいのが、「遺族が遺族基礎年金を受け取った場合、死亡一時金は受け取ることができないこと」「死亡一時金を受給する権利は、死亡日の翌日から2年しかないこと」です。
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未支給年金を受け取ることができるか?
年金受給者が亡くなった場合、亡くなった日以降に支払われた年金のうち、亡くなった月分までの年金が、未支給年金として扱われます。この未支給年金は、亡くなった年金受給者と生計を同じくしていた遺族がもらうことができます。
遺族の中でも受給には優先順位があり、1・配偶者、2・子、3・父母、4・孫、5・祖父母、6・兄弟姉妹、7・そのほかです。例に挙げた人は独身のため、配偶者や子ども、孫はいません。
そのため、父母、祖父母がいない場合、生計を同じくしていた兄弟姉妹が受け取ることが可能です。受け取れる年金額は、年金受給者がこれまで納めた保険料によって異なります。
遺族年金を受け取ることができるか?
遺族基礎年金は、以下の4つのケースのうち1つでも当てはまる場合、遺族が受け取ることができます。
●年金の被保険者が亡くなったケース
●日本国内に住所があり、国民年金の被保険者であった60歳以上65歳未満の人が亡くなったケース
●老齢基礎年金の受給権者が亡くなったケース
●老齢基礎年金の受給資格を満たした人が亡くなったケース
ただし、受給対象者は、死亡した人によって生計が成り立っていた「子どものいる配偶者」「子ども」のみです。そのため、兄弟姉妹は遺族基礎年金を受け取ることができません。
遺族厚生年金は、以下の5つのケースのうち1つでも当てはまる場合、遺族が受け取ることができます。
●厚生年金保険の被保険者が亡くなったケース
●厚生年金の被保険者期間に初診日がある病気やけがによって、初診日から5年以内に亡くなったケース
●1級・2級の障害厚生(共済)年金の受給者が亡くなったケース
●老齢厚生年金の受給権者が亡くなったケース
●老齢厚生年金の受給資格を満たした人が亡くなったケース
ただし、受給対象者は優先順に1・妻、2・子、3・夫、4・父母、5・孫、6・祖父母です。兄弟姉妹は含まれないため、受給することはできません。
死亡一時金と未支給年金が受給できる可能性あり
独身の兄弟姉妹が亡くなった場合、遺族年金は受け取ることができませんが、死亡一時金と未支給年金は受け取れる可能性があります。
ただし、死亡一時金と未支給年金は、遺族の中で優先順位があります。例に挙げた人は独身のため、配偶者や子ども、孫はいません。そのため、父母、祖父母がいない場合、兄弟姉妹が受け取ることができるでしょう。
出典
日本年金機構 死亡一時金
日本年金機構 年金を受けている方が亡くなったとき
日本年金機構 遺族年金
日本年金機構 遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー