65歳以上で1人暮らしの女性は「約2割」! 単身世帯は「年金だけ」で生活できる?
配信日: 2023.06.15
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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65歳以上1人暮らしの割合の推移
近年、65歳以上単身世帯の割合は増えています。この割合の1980年からの推移は図表1のとおりです。
図表1
内閣府 令和4年版高齢社会白書
1980年に65歳以上の女性で1人暮らしをする人の割合は11.2%でしたが、2020年には22.1%へ増加しています。増加率は約2倍です。さらに、2040年には24.5%までその割合が増える見込みとなっています。男性も女性より割合は全体的に少ないものの、1人暮らしをする人は増加傾向です。1人暮らしをする高齢者が増加した背景には、核家族化の浸透などが考えられるでしょう。
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65歳以上単身世帯の生活費
単身世帯は、生活費を自分でやりくりすることが必要です。では、老後の生活費の相場はどのくらいなのでしょうか。総務省統計局の調査によると、65歳以上単身世帯の平均生活費は図表2のとおりです。
図表2
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)
税金や社会保険料の支払いを合わせた平均支出は、月に14万4747円となっています。支出全体のうち、食費の占める割合が最も多いです。もちろん、支出は生活スタイル(持ち家か賃貸か・車を保有しているかなど)によって大きく異なりますが、老後の家計を考える上での1つの指標にしてみることをおすすめします。
平均年金受給額
65歳以上単身世帯の平均生活費を確認しましたが、年金はどの程度もらえるのでしょうか。厚生労働省年金局の調査によると、厚生年金受給者が受け取る年金の平均は月14万3965円、基礎年金の平均は月5万6368円です。
65歳以上単身世帯の平均生活費は月14万4747円のため、会社員や公務員経験のある厚生年金受給者は、年金だけで生活費をやりくりできる人もいるでしょう。一方で、自営業者やフリーランスなどの基礎年金しかもらえない第1号被保険者が年金だけで生活するのは一般的に難しいです。
ただし、厚生年金は会社員や公務員時代の平均年収や勤務期間によって受給額が大きく異なります。そのため、厚生年金受給者の中でも年金だけで生活できる人と生活できない人がいます。将来の年金受給額を知りたい人は、「ねんきんネット」や「公的年金シミュレーター」などを使って、年金額のシミュレーションをしてみましょう。
まとめ
65歳以上で1人暮らしをする人の割合や平均生活費・年金受給額を確認しました。それぞれの平均額を確認しましたが、人によって年金受給額や生活費は異なります。特に、年金受給額が少なくて生活費が高い人は老後対策が必須です。
貯金や資産運用による老後資金の準備・家計の見直しなどが必要となります。まずは、自分が今のままだと、どのような老後を迎えるのか、シミュレーションをしてみましょう。
出典
内閣府 令和4年版高齢社会白書
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)
厚生労働省年金局 令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー