更新日: 2023.06.22 国民年金
月収16万、「年金」を払うと生活できなくなってしまいます…払わないことはできますか?
そこで今回は、国民年金保険料の免除や猶予の仕組み、免除制度が適用されるための基準などについて詳しく解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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国民年金保険料額はいくら? 払えなかったらどうすればいいの?
令和5年度における国民年金の保険料は、毎月1万6520円です。納付期限は、納付対象月の翌月末日です。支払い方法は日本年金機構から送付される納付書のほか、クレジットカードや口座振替があります。納付するのを忘れたり、月末にどうしてもお金がなくなったりしてしまうという人は、クレジットカードや口座振替を利用するのもひとつの方法です。
所得が少ないなど、何らかの理由で保険料を納めることが難しい人は、免除制度や猶予制度が利用できます。納めることができないという場合は未納にせず、これらの制度を活用しましょう。
年金保険料を未納のままにしておくと将来受け取れる年金額が減るだけでなく、受給資格期間を満たすことができず、老齢基礎年金だけでなく、障害基礎年金や遺族基礎年金も受け取れない場合もあります。未納のまま放置せず、しっかり対処することが大切です。
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保険料免除の基準は?
保険料の免除には、全額免除と4分の3免除、半額免除、4分の1免除の4種類があります。全額免除の基準は、前年の所得額が「(扶養親族等の数+1)×35万円+32万円」以内であることです。1人暮らしであれば年間で67万円、月間の収入が約6万円であれば、全額免除を受けられるでしょう。
また、年収がこの範囲内の人は納付を一定期間猶予してもらえる制度もあります。4分の3免除の基準は、前年の所得が「88万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等」であることです。つまり、収入から扶養親族等控除額や社会保険料控除額等を引いた金額が88万円以内、ということです。月収だと約7万円程度になります。
半額免除になるのは、前年所得が「128万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等」以内である場合です。毎月の収入が10万円程度の場合、半額免除の対象になる可能性があります。
前年所得が「168万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等」の人は、4分の1免除の対象者です。毎月の収入だと14万円以下になります。月収16万円の場合、社会保険料などを引いた金額が14万円以下であれば4分の1免除を申請できます。
そのほか、失業等の特別な理由で納めることが困難になった場合には、これらの基準とは別に免除や猶予を受けられる特例制度があります。
余裕ができたら追納しよう!
保険料を納められない場合は免除や猶予の制度を活用できますが、これらの制度を利用した場合には、将来受け取れる年金額が減少します。そのため、余裕ができた場合には免除された分を追納しておきましょう。過去10年までさかのぼって納付できるため、受給額を満額に近づけることができます。
年金保険料を未納のままにするのは危険!
収入が少ないと、どうしても年金保険料の負担を大きく感じてしまうものです。しかし、未納にすると将来受け取れる年金額が減ってしまいますし、最悪の場合、年金を受け取れなくなる可能性もあります。また、年金は老後に受け取れる老齢基礎年金だけではありません。万が一の際に障害基礎年金や遺族基礎年金を受け取れます。
しかし、これらも未納にしていると受け取れなくなる可能性があります。収入が少ないという人は未納のまま放置せず、免除制度や猶予制度を活用しましょう。
出典
日本年金機構 国民年金保険料
日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー