更新日: 2024.01.17 iDeCo(確定拠出年金)

新NISAでiDeCoはもう「不要」?そんな疑問をFPが解説してみた

新NISAでiDeCoはもう「不要」?そんな疑問をFPが解説してみた
2024年から始まる新NISA制度によって「もうiDeCoは不要で、新NISA一本でいいのではないか?」との声も耳にするようになりました。
 
新NISAの施行によって、iDeCoが本当に不要になるのか、専門家の立場から解説していきます。

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柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

新NISA施行後もiDeCoは不要ではない

結論から述べると、新NISAの施行によって、iDeCoはもう不要という訳でもありません。両者はそれぞれ役割が異なるからです。
 
かなりざっくりとしたイメージとしては、運用方法次第で、短期から超長期までの幅広い時間軸での資産形成に利用できるのが新NISA、老後資金に特化したものがiDeCoというイメージです。主な両者の違いや特徴をまとめると、以下の図表のようになります。
 
【図表】

新NISA iDeCo
年間の拠出上限額 360万円(累計で1800万円が上限) 14万4000円から81万6000円
※職業によって異なる
運用方法 株式や投資信託 投資信託を中心に金融庁が選んだ一定の金融商品
拠出時の税制優遇 なし 全額所得控除
現金化できるタイミング いつでも可 原則60歳以降
運用益中の利益への課税 非課税 非課税
受取時の課税関係 受取時は全額非課税 一括で受け取ると退職金と合算して、年金形式で受け取ると公的年金と合算して課税

※筆者作成
 
1つ大きな違いを挙げるとすれば、iDeCoは拠出時は所得控除されるものの、受取時には課税される可能性がある一方、新NISAにおいては、拠出時は所得控除されないが、受取時は課税されないという点でしょう。
 
両者を併用する例としては、自営業者の方が会社員の厚生年金のような年金を自分で用意するという場合があります。
 
年金相当額はiDeCoに拠出し、子どもの進学費用やその他将来に向けた資産形成は新NISAという形で使い分けることで、iDeCoで所得控除を受けつつ、いつでも現金化できる新NISAによって流動性を重視した資産形成ができます。
 

迷ったら新NISA優先でOK

新NISAとiDeCoで、どちらを優先するか迷ってしまう原因としては、新NISAが年間360万円まで、累計1800万円まで非課税枠が拡大されたのが理由でしょう。今までの年間40万円(つみたてNISA)ないし120万円(一般NISA)と比べて大幅な引き上げです。
 
この点について、迷うようであれば、新NISA制度の優先でいいでしょう。なぜなら、資産の流動性が異なるからです。iDeCoは原則60歳まで資金を引き出すことができません。つまり、マイホームの購入や子育て、大病や失業で急にお金が必要になった際も、使うことができないお金となってしまいます。
 
一方、新NISAであればいつでも現金化ができるので、子どもの進学やマイホームの購入など、時期に合わせた資金の準備はもちろん、突然の病など急にお金を要するようになった時でも、柔軟に対応できます。
 
特に20代、30代と若く将来が長い方や、まだ収入が多くない方は、iDeCoの節税メリットよりも資金拘束のデメリットが今後重くのしかかる可能性が高く、新NISA優先でよいでしょう。
 
一方で、40代後半など、子育ての終わりが見えてきていたり、収入が高くなってきていたりという場合は、老後に向けてiDeCoを優先するのも手です。
 

iDeCoは結局課税対象である点からも新NISAの優先度は高い

非課税や節税など、税制優遇が強く主張されるiDeCoですが、受取時には課税対象となります。確かに、拠出時は全額所得控除、運用中の利益は非課税となり、節税効果は強力です。
 
しかし、受取時の非課税枠はあるものの、その枠には上限額があります。受け取る公的年金の金額や、勤務先から受け取る退職金の額によっては、課税対象となる可能性もあるのです。
 
例えば、公的年金等以外の所得が1000万円以下の方であれば、65歳から国民年金を満額受け取れるとして、iDeCoで月4万円を年金形式で受け取ったら、受け取る年金額が合計で110万円を超え、税金がかかります。
 
それに対して、新NISAではどれだけ利益を得ても税金は発生しません。厚生年金を将来受け取れる方や、勤務先から大きな額の退職金を受け取れるような方は、将来の課税まで考えると新NISAを優先してもよいでしょう。
 

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新NISAとiDeCoを賢く使い分けることで資産形成の効率が上がる

新NISAもiDeCoも、資産形成の制度として似たように思われるかもしれませんが、両者には違いがあります。その違いを知って使い分けることで、より効率よく資産形成を行うことができるようになります。
 
2024年から新NISAが始まっても、所得控除をはじめとしたiDeCoの強みは消えません。迷ったら新NISA優先とすれば、大きく失敗する可能性は少ないかもしれませんが、何も考えず選択をするのは避けるようにしてください。
 
将来に向けて効率よい資産形成を行うため、新NISAやiDeCoを利用する際は両者の違いをしっかり確認してから始めましょう。
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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