更新日: 2023.06.24 その他年金

収入が少ないと「年金生活者支援給付金」を受け取れる? 受給額や条件を確認

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

収入が少ないと「年金生活者支援給付金」を受け取れる? 受給額や条件を確認
年金生活者支援給付金は、公的年金の受給額やその他の所得が一定基準額以下の人が受給できます。給付金の対象となるのは、老齢、障害、遺族の各基礎年金の受給者で一定の条件に該当する人です。該当者には、9月頃に日本年金機構からその旨を記した「簡易な請求書」が届きます。
 
当給付金の該当者になりそうな人は、もらえる金額や受給条件を年金生活に入る前に確認しておきましょう。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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老齢基礎年金受給者の受給条件と受給額

老齢基礎年金受給者の年金生活者支援給付金の受給条件と受給額は以下の通りです。
 

・受給条件

老齢基礎年金の受給者が年金生活者支援給付金を受給するためには、(1)65歳以上の老齢基礎年金受給者である(2)すべての同一世帯員が市町村民税非課税である(3)前年の公的年金等の収入金額と、その他の所得との合計額が88万1200円以下であるという、3点すべての条件を満たしている必要があります。
 

・受給額

老齢基礎年金受給者の年金生活者支援給付金の受給額は、月額5140円を基準に保険料納付済期間等に応じて算出されます。計算式は(1)「5140円 × 保険料納付済期間/被保険者月数480月」+(2)「1万1041円 × 保険料免除期間/被保険者月数480月」です。なお、保険料納付済期間は、年金証書や支給金額変更通知書等で確認できます。
 
また、給付金の受給による所得の逆転を防ぐために、前年の年金収入額とその他の所得の合計額が78万1200円超88万1200円以下の人は、(1)に一定割合を乗じた「補足的老齢年金生活者支援給付金」の受給が可能です。
 

障害基礎年金受給者の受給条件と受給額

障害基礎年金受給者の年金生活者支援給付金の受給条件と受給額は以下の通りです。
 

・受給条件

障害基礎年金の受給者が年金生活者支援給付金を受給するためには、(1)障害基礎年金の受給者である(2)前年の所得が472万1000円以下(扶養親族等の数に応じて増額)であるという、2点の条件を満たしている必要があります。なお、障害年金等の非課税所得は(2)の「前年の所得」には含まれません。
 

・受給額

障害基礎年金受給者の年金生活者支援給付金の受給額は、障害等級によって異なります。障害等級が2級の人は月額5140円、障害等級1級の人は月額6425円です。
 

遺族基礎年金受給者の受給条件と受給額

遺族基礎年金受給者の年金生活者支援給付金の受給条件と受給額は以下の通りです。
 

・受給条件

遺族基礎年金の受給者が年金生活者支援給付金を受給するためには、(1)遺族基礎年金の受給者である(2)前年の所得が472万1000円以下(扶養親族等の数に応じて増額)であるという、2点の条件を満たしている必要があります。なお、遺族年金等の非課税所得は(2)の「前年の所得」には含まれません。
 

・受給額

遺族基礎年金受給者の年金生活者支援給付金の受給額は、月額5140円です。ただし、2人以上の子どもが遺族基礎年金を受給している場合は、5140円を子どもの数で割った金額になります。
 

請求書が届いた人はなるべく速やかに手続きを行おう

年金生活者支援給付金は、老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金の受給者で、公的年金等の受給額やその他の所得の金額が一定基準額以下の人が受給できます。
 
ただし、受給するためには最寄りの年金事務所への「簡易な請求書」の提出が必要です。原則、請求月の翌月分からの受給となるため、請求書が届いた場合はなるべく速やかに手続きを行いましょう。
 
受給条件を満たしているのに請求書が届かないという場合は年金事務所に問い合わせてみてください。
 

出典

厚生労働省 年金生活者支援給付金制度について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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