更新日: 2023.07.11 国民年金

国民年金保険料、未納のままだとどうなる?

国民年金保険料、未納のままだとどうなる?
日本では、20歳以上の国民にとって、国民年金の保険料を納めることは大切な義務です。しかし、納付を忘れている人や経済的な理由で払っていない人も見受けられます。そのまま放置していると、差し押さえや年金額の減額という措置を取られかねません。
 
そこで本記事では、国民年金の保険料が未納のケースについて、どのようなリスクが生じるのか具体的に紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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差し押さえのリスクに要注意!

国民年金の保険料を納めない状態が続いていると、滞納と見なされて「強制徴収」の対象になります。最終的に財産を差し押さえられてしまう可能性もあるということです。とはいえ、いきなり実施されるわけではなく、まずは書面や電話、個別訪問などで納付の呼びかけが行なわれます。この段階で支払っておけば、後から延滞金を請求されることはありません。
 
一方、たび重なる呼びかけを無視していると、「最終催告状」が手元に届きます。そこには指定期限が記されており、それまでに納めないと「督促状」が届くという流れです。
 
「督促状」に書かれている指定期限も過ぎてしまうと、いよいよ財産の差し押さえが実施される可能性が高まります。なお、本来の納付期限の翌日を起点とし、納付日の前日を終点として、その期間分の延滞金も支払わなければなりません。
 

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未納がもたらす将来の年金受給への影響

10年以上の受給資格期間がある人は、国民年金を原則的に65歳から受給できます。標準的な納付期間は20~60歳の40年間もあるため、10年間という基準は長いわけではありません。義務が発生した時点から支払い通知に従って納めていれば、30代や40代で基準を満たすことは十分に可能です。
 
一方、この基準に満たなかった人は、いくら納めた分があっても対象外になります。未納期間は受給資格期間のカウントから除外されるので気を付けましょう。
 
また、基準を満たしていても、未納期間がある人は、その分だけ年金額を減らされてしまいます。満額を受給できるのは、上記の40年分をすべて納めた人だけです。いずれにせよ、未納を放置していると、老後の生活資金を確保しにくいというリスクにつながります。
 

後からでも未納分を支払えるのか?

未納のリスクを知ったら、それを解消したいと思う人もいるでしょう。納付期限から2年が過ぎていなければ、まだ保険料の納付は可能であり、受給資格期間のカウントにも含めてもらえます。一方、2年が経過してしまうと、時効が成立して納められなくなるので注意しなければなりません。
 
経済的な事情などにより、支払いが困難な場合は、保険料の免除や、納付猶予を検討するのが得策です。申請が認められた期間については、10年以内の分を、さかのぼって支払える制度が適用されます。この制度を利用して納めておけば、その分だけ将来、受け取る年金額を増やせます。免除された保険料に関しては、今後も納付の義務が発生することはありません。
 

未納をなくすために早めの対処を心がけよう!

国民年金を受給したいなら、保険料を納めずに放置するのは良くありません。財産を差し押さえられる事態も起こりうるので、すみやかに支払うことが望ましいです。免除や納付猶予の申請も視野に入れて、受給資格期間の基準を満たせるように工夫する必要があります。すでに未納期間があるならリスクを十分に理解し、安心できる老後を迎えるために、できるだけ早く対処しましょう。
 

出典

日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 国民年金保険料の延滞金
日本年金機構 日本年金機構の取り組み(国民年金保険料の強制徴収)
日本年金機構 保険料を納めなかった期間がありますが、今から納めることができますか。
日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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