年金の平均は「14万円」!? 手取りはいくらになる? 85歳まで合計いくら受け取れるの?

配信日: 2023.08.24

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年金の平均は「14万円」!? 手取りはいくらになる? 85歳まで合計いくら受け取れるの?
年金は老後の生活の基盤となるものですが、額面通りの金額を受け取れるわけではありません。社会保険料や税金が天引きされるからです。それでは、平均の年金額の手取りはいくらになるのでしょうか? また、85歳まで受け取ると手取りの総額はいくらになるのかも気になります。
 
そこで本記事では、平均の年金額の手取りはいくらになるのかについて解説していきます。平均年金を85歳まで受け取ると手取りの総額はいくらになるのかも計算するので参考にしてください。
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年金の平均額

厚生労働省の「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和3年度の平均年金額は14万3965円です。平成29年度から令和3年度までは14万3000円台から14万4000円台で推移しています。この平均年金額を年額に換算すると172万7580円です。
 
しかし、この金額はあくまで額面の金額なので、実際に振り込まれる年金額とは異なるのでご注意ください。
 

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年金から天引きされるもの

年金から天引きされるものは、介護保険料や健康保険料、所得税、住民税などがあります。
 

介護保険料

原則として65歳から年金を受け取れるようになりますが、介護保険料も支払わなければいけません。介護保険料は自治体によって金額が異なります。ここでは世田谷区の介護保険料を参考に計算していきます。
 
世田谷区の介護保険料は世帯年収や合計所得金額などによって保険料が16段階に分けられています。年金の所得が年に172万7580円だと考えると、介護保険料は年間8万5284円です。月額は7107円になります。
 

健康保険料

年金を受給していても、国民健康保険料も支払う必要があり、こちらについても自治体によって金額が異なります。年金の所得が172万7580円の場合は、世田谷区だと概算で年7万6403円です。月6366円(小数点以下切り捨て)になります。
 

所得税

年金も所得になるので所得税の対象です。年金は雑所得として計上し、公的年金等の収入金額によって控除の金額が異なります。また、控除された金額に5.105%を乗じた金額が源泉徴収されます。
 
年172万7580円の年金所得だった場合は、年3万2037円(小数点以下切り捨て)の所得税です。月に換算すると2669円(小数点以下切り捨て)になります。
 

住民税

年金は住民税も天引きされます。住民税は所得割と均等割りで構成され、所得割は所得に対して10%、均等割りは一律5000円です。
 
年金の所得が172万7580円の場合は、年額8589円(小数点以下切り捨て)が住民税となります。月にすると715円(小数点以下切り捨て)の支払いです。
 

平均年金額14万円の手取り額

平均年金額14万3965円の手取り額は「172万7580円」から前述の天引きされる金額を考えると、「152万5267円」です。月に換算すると12万7105円になります。額面から約1割引かれるようです。
 
そのため、額面通りの年金額と差が出てしまうので、手取りがいくらなのかを理解しておきましょう。
 

85歳まで受け取る場合の累計は?

手取り額の152万5267円を65歳から85歳までの20年間受け取る場合は、累計で3050万5340円になります。手取り額でこれだけの年金を受け取ることができますが、日々の生活や趣味、娯楽、医療費や介護費のことを考えると年金だけで生活することは難しいです。
 
そこで、65歳以降も働くことや貯蓄をすることが大切です。年金を受け取る前の人は平均年金の手取り額を参考にして、ご自身の場合をシミュレーションしてみましょう。
 

出典

厚生労働省年金局 令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
世田谷区 世田谷区の介護保険料額
世田谷区 令和5年度国民健康保険料早見表
国税庁 高齢者と税(年金と税)
国税庁 No.1600 公的年金等の課税関係
総務省 個人住民税
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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