更新日: 2023.08.28 国民年金
年金を払っていないのですが、「手紙」がしつこく届きます。無視すればいずれ届かなくなりますか?
本記事ではこれらの情報を紹介し、未納の人に生じるリスクを具体的に説明します。届いた手紙を無視した場合に起こりうる事態も解説するので、この機会に確認しておきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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未納の基本的なリスクとは?
国民年金保険料は年度によって異なり、令和5年度の月額は1万6520円です。納付が国民の義務であることは、国民年金法の第88条に定められています。20~60歳の40年間にわたって納付を続け、この義務を果たした人は基礎年金の満額受給が可能です。
一方、未納期間がある人はその分だけ受給額が減ってしまいます。納付した期間が短くて、10年という受給資格期間に満たないなら、受け取る権利すら生じません。このリスクが現実になったら、老後の生活資金を貯金や就労などでカバーする必要があります。
また、国民年金保険には、けがで障害が残った場合などに受け取れる障害基礎年金や、亡くなった場合に被扶養者が受け取れる遺族基礎年金という制度が存在します。どちらも万が一の状況で役に立つものですが、未納の期間によっては適用されないリスクもあるので注意が必要です。
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手紙を無視していると何が起こるのか?
未納の期間が続いていると、納付を促す「国民年金未納保険料納付勧奨通知書」という手紙が届きます。それだけでなく、電話や訪問という方法でも納付を促してくるケースが多いです。上記の手紙には、納付の状況などが詳しく記載されていますが、財産の差し押さえに関しては少ししか書かれていません。
だからといって楽観視して放置した場合、また別の手紙が送られてきます。これは未納者に対して債務履行を求める「特別催告状」です。数回にわたって届き、差し押さえや延滞料といったペナルティについても明記されています。
それでも無視を貫いている人には「最終催告状」が送られてきます。指定期限まで未納が続くと差し押さえを実施するという警告的なものです。それでも納付しないと「督促状」が届き、指定期限を迎えると実際に財産の差し押さえが行われます。
払えない場合は免除・猶予の相談を!
差し押さえという事態を避けるには、手紙を受け取った時点で早めに国民年金保険料を払うことが重要です。とはいえ、収入や貯金が少ないと難しい場合もあります。無理をして納付した結果、生活が破綻してしまうと意味がありません。払える状況なら払わなければなりませんが、困難な状況なら他の方法で対処することも可能です。
具体的には免除や猶予の制度があり、それらを申請することで納付の期限を延ばせます。本来は2年で時効を迎える国民年金保険料も、申請が通れば10年以内の追納が可能です。免除された分は必ずしも払う必要はありませんが、できるだけ追納したほうが将来の年金受給額の減少を抑えられます。
免除や猶予の制度を利用するには、所得に関する要件を満たさなければなりません。さらに、所定の方法で手続きをする必要もあるため、ハードルが高そうだと思う人もいるでしょう。しかし、あきらめて先延ばしにすると、未納期間が増えて事態は悪化してしまいます。自身だけで悩むのではなく、年金事務所に相談して早期の対処を試みることが大切です。
リスクを回避するために未納状態からの脱却が必要
20歳になった時点で国民年金保険料を払う義務が発生します。その義務を果たしていない人に届く手紙は、無視して大丈夫なものではありません。
受給の権利を得られないだけでなく、最終的に財産を差し押さえられるリスクもあるのです。安心できる老後を迎えるためにも、免除や猶予の制度を視野に入れつつ、このリスクを回避するために未納状態からの脱却を図りましょう。
出典
日本年金機構 国民年金保険料
日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー