更新日: 2023.09.22 国民年金

国民年金の納付期限を過ぎてしまいました。今からでも支払いたいのですが、何か方法はあるでしょうか?

執筆者 : 辻章嗣

国民年金の納付期限を過ぎてしまいました。今からでも支払いたいのですが、何か方法はあるでしょうか?
国民年金の第1号被保険者と任意加入被保険者は、国民年金保険料を納付対象月の翌月末日までに納付しなければなりません。国民年金保険料の支払い方は、紙の納付書で納める、口座振替をする、クレジットカード利用する、などの方法で納付することができます。
 
ここで、紙の納付書を利用して保険料を納めている方は、うっかりして納付期限を過ぎてしまうことがあります。今回は、紙の納付書を利用した保険料の納付要領と、納付期限を過ぎてしまった場合の対処方法について解説します。
辻章嗣

執筆者:辻章嗣(つじ のりつぐ)

ウィングFP相談室 代表
CFP(R)認定者、社会保険労務士

元航空自衛隊の戦闘機パイロット。在職中にCFP(R)、社会保険労務士の資格を取得。退官後は、保険会社で防衛省向けライフプラン・セミナー、社会保険労務士法人で介護離職防止セミナー等の講師を担当。現在は、独立系FP事務所「ウィングFP相談室」を開業し、「あなたの夢を実現し不安を軽減するための資金計画や家計の見直しをお手伝いする家計のホームドクター(R)」をモットーに個別相談やセミナー講師を務めている。
https://www.wing-fp.com/

紙の納付書を使用した保険料納付要領

まずは紙の納付書を利用して、国民年金保険料を納付する流れについて解説します。
 

1.納付書の送付

保険料の免除や猶予が認められている方をのぞき、4月初旬に1年分の「領収(納付受託)済通知書」(以下「納付書」といいます)がお住まいの住所あてに郵送されます。
 
なお、年度途中で60歳に到達する方に送付される納付書は、60歳到達日(誕生日の前日)の属する月の前月分までとなります。また、年度の途中で国民年金の第1号被保険者や任意加入被保険者となった方には、加入手続きから約2週間後に、加入した月分からの納付書が送付されます。
 

2.紙の納付書による保険料の支払い

紙の納付書を使用して保険料を納付するには、以下の方法があります。
 

(1)金融機関や郵便局で納付

納付書を持参し、全国の銀行、ゆうちょ銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、農業協同組合および漁業協同組合の窓口で納付できます。
 

(2)コンビニエンスストアで納付

コンビニエンスストアでも納付書を持参して納付することができます。保険料を納付することができるコンビニエンスストアの一覧は、日本年金機構のホームページで確認することができます。
 

(3)電子納付(Pay-easy)で納付

Pay-easy対応のATM、インターネットバンキング、モバイルバンキングまたはテレフォンバンキングを利用して、納付書の左側に記載されている収納機関番号、納付番号、確認番号を使用して納付できます。
 

(4)スマートフォンアプリで納付

スマートフォンで各種の電子決済アプリをダウンロードした上で起動し、納付書に記載してあるバーコードを読み取ることにより納付ができます。対象となる決済アプリは、auPAY、d払い、PayPay、楽天ペイ、PayB(PayBと提携している各金融機関が提供する電子決済アプリを含む)。
 

納付期限を過ぎてしまった場合の対処方法

国民年金保険料の納付期限は、納付対象月の翌月末日までとなっていますが、納付期限を過ぎてしまった場合の対処方法について解説します。なお、納付書には、「納付期限」と記載された納付書と「使用期限」と記載された納付書がありますので、それぞれについて解説します。
 

1.「納付期限」と表示のある納付書

「納付期限」と記載されている納付書の場合は、納付期限から2年間はその納付書を使用して保険料を納付することができます。
 

2.「使用期限」と表示のある納付書

「使用期限」と記載されている納付書の場合は、使用期間を経過した場合はその納付書は使用できません。発行については近くの年金事務所に問い合わせてください。
 

納付書の再発行

納付書を紛失した場合、汚れなどによって使用できなくなった場合など、納付書の再発行を希望する方は、近くの年金事務所に問い合わせてください。
 

まとめ

国民年金保険料を郵送される紙の納付書により納付している方は、うっかりして期限を過ぎてしまう場合があります。この場合、「納付期限」と記載してある納付書であれば、納付期限から2年間はその納付書を使用して納付することができます。
 
納付書を紛失した場合などには、遅滞することがないよう、速やかに近くの年金事務所に相談して納付書を発行してもらいましょう。
 
また、国民年金保険料の納付には、口座振替や自動引き落としによるクレジットカードを利用することもできます。うっかりしてしまうことが多いならば納付方法を切り替えることもおすすめします。
 

出典

日本年金機構 国民年金保険料
日本年金機構 納付書でのお支払い
Pay-easy(ペイジー) 国民年金保険料のかんたんな納付方法
日本年金機構 スマートフォンアプリでのお支払い
 
執筆者:辻章嗣
ウィングFP相談室 代表
CFP(R)認定者、社会保険労務士

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