65歳になり3ヶ月経ちましたが「年金の請求」を忘れていました。今からでも「3ヶ月分」の年金は受け取れますか?
配信日: 2023.10.20
本記事では、年金受給の手続きの仕方と、手続きを忘れて受け取りそびれてしまった年金について詳しく解説します。
執筆者:渡辺あい(わたなべ あい)
ファイナンシャルプランナー2級
年金の受け取りには手続きが必要
受給開始年齢に達すると老齢年金の受給権が発生しますが、年金の受給に際し、誕生月の3ヶ月前を目安に年金事務所から「年金請求書」が送られてきます。この年金請求書に必要事項を記入し、受給開始年齢の誕生日が来るより前に年金事務所に提出すると、年金の受給申請が完了するのです。誕生月の3ヶ月前ごろには郵便物に注意しましょう。
年金請求書を提出すると約1~2ヶ月後に「年金証書・年金決定通知書」が送られてきます。さらに約1~2ヶ月後には「年金振込通知書・年金支払通知書」または「年金送金通知書」が送られてきて、年金の受け取りが始まるという流れになっています。
また年金は、受給権が発生した月の翌月分から受け取ることができます。
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年金の受け取りには時効がある
国民年金法第102条第1項・厚生年金保険法第92条第1項によると、年金を受け取ることができる権利は、権利が発生してから5年を経過すると時効によって消滅してしまいます。つまり、年金の受給権を得てから6年が経過してしまった場合、過去5年分の年金については請求することができますが、それより以前の1年分の年金は時効によって受給権を喪失してしまうのです。
受け取らなかった分は繰下げ受給にすることもできる
一般的に65歳から受給できる老齢年金ですが、65歳から受け取らずに、75歳までの任意の時点に、年金の受給開始時期を繰下げることもできます。年金の受給を繰下げるとその期間に応じて年金額が増額されます。繰下げ受給の増額率は、1ヶ月あたり0.7%となっています。
この増額は一生涯続き、繰下げ期間を延ばすほど受け取る年金の増額割合は増えていきます。繰下げ受給は66歳からおこなうことができます。
もしも年金の受給を1年以上忘れていた場合は、その分を繰下げて受給できるので、年金の受け取り方法のひとつの選択肢として覚えておきましょう。ただしこちらも手続きを5年以上放置すると時効となってしまうので注意が必要です。
年金の受給申請は忘れずに
年金の受給は自身で手続きをしないと受け取ることはできません。年金の受け取りの時期が近づくと日本年金事務所から受給に必要な書類が送られてくるので、しっかりと確認して漏れなく申請をしましょう。
もし申請が遅れてしまった場合は、年金の繰下げ受給も可能です。ただ、5年の時効があることはお忘れなく。手続きに関して不明な点や不安のある場合は、最寄りの年金事務所で相談するのもおすすめです。
出典
日本年金機構 老齢年金の請求手続き
日本年金機構 年金の時効
日本年金機構 年金の繰下げ受給
日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について
執筆者:渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級