更新日: 2019.08.07 iDeCo(確定拠出年金)
iDeCoはこんな制度です③お薦めする二つ目の理由~福利の効果が大きい
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執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。
福利を活かす
iDeCoの税制優遇の2つ目は、運用益が非課税になるという点です。銀行の定期預金のキャンペーンの時、【スーパー定期 1年 特別金利 年0.1%(税引後 年 0.079%)】といったものを見ると思います。このように、通常、金融商品の運用益には税金(源泉分離課税20.315%)がかかります。源泉分離課税なので、通帳に記帳された79円の利息は実は100円から税金を引かれた金額なのです。今は低金利なので大した違いはないように感じますが3%だと大きく変わってきます。下表にて3%で運用した場合の比較をしてみましょう。復興特別所得税を考慮しない(所得税15%・住民税5%)3%と、税引き後2.4%を比較しました。
毎月1万円ずつ積立てた場合、10年間で120万円の元金が3%の運用で15万5千円増えることがわかります。課税されていた場合とは32,725円の差があります。これが「非課税で再投資される」メリットです。iDeCoは60歳までの長期運用です。運用期間10年と20年を比較すると、積立元金額は2倍ですが積立合計額は2.26倍になっています。福利のペースを上げるのに、非課税の効果が大きいことが分かります。また長期運用のiDeCoが推奨される理由も分かっていただけると思います。
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信託報酬なども割安
税制優遇以外のツボについて考えます。iDeCo口座を開設すると、いろいろな手数料が発生します。口座開設加入時にかかる手数料・運用期間中にかかる口座管理手数料・受取時にかかる手数料。中でも運用期間中にかかる管理手数料は毎月かかりますので、金融機関を選ぶ際にもポイントになります。iDeCoの商品構成には定期積立預金や保険といった商品もありますが、運用益が非課税という利点は、低金利の預金では活かしきれません。長期でふやすことを考えると、投資信託を組み入れることが必要です(NISAのように個別株式を組み入れることは出来ません)。ふつう投資信託の運用には購入手数料(0~5%)や信託報酬(年率0.2~2%)が必要ですが、iDeCoでは、一般的に購入手数料がかかりません。また信託報酬も低く設定されています。こういったランニングコストを抑えることで、福利効果は引き上げられます。
豊かな老後に向けての積立です。大切な資金は、少しでも無駄なく効率よく育てたいものです。