更新日: 2023.11.17 その他年金

年金受給の「最高額」はいくら?もらう人の年収と職業は?

年金受給の「最高額」はいくら?もらう人の年収と職業は?
老後の大切な生活資金である年金は、老齢基礎年金と老齢厚生年金の合算額です。それぞれ、過去に納めた金額などにより受け取る金額が変わりますが、最高で毎月いくらくらい受け取れるのでしょうか。
 
当記事では、毎月受け取れる年金の最高額および、最高額が受け取れる職業の種類についてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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老齢基礎年金の最高額

日本年金機構によると、老齢基礎年金の満額は、2023年度で月6万6250円です。20~60歳の40年間、毎月欠かさずに年金を納付すれば、満額が受け取れます。さらに「付加保険料」を追加で納めると、受け取れる金額を増やせます。
 
付加保険料とは、国民年金に加えて月400円納めると、納めた月数×200円が加算される制度です。2年以上、付加年金を受け取ると、納付した付加保険料より多くの年金を受け取れます。
 
もし付加保険料を20歳から60歳まで納付し続けると、年額9万6000円が受け取れて、月額にして受給額が8000円増加します。
 
付加保険料で増加した分を加えると、2023年時点で老齢基礎年金の最高額は月7万4250円で、年間で89万1000円受け取れる計算になります。
 

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老齢厚生年金の最高額

厚生年金は、給料を一定額ごとに区分した標準報酬月額と、税金が引かれる前の賞与から1000円未満を切り捨てた標準賞与額から求められます。
 
日本年金機構によると、標準報酬月額の上限65万円となるのは63万5000円以上であり、標準賞与額の上限は150万円で、標準賞与額の対象になるのは年3回までです。すべての上限額を足すと、年額が1212万円です。
 
つまり、老齢基礎年金と同様に20歳から、厚生年金の加入年齢上限である70歳までの年収が常に1212万円以上ある方が、厚生年金の上限額を納付しているため、老齢厚生年金も理論上は最高額になります。
 
年収1212万円以上の方は、標準報酬額が102万5000円です。50年間年金を欠かさず納めていたとすると、老齢厚生年金の最高額は年間337万815円。月額にすると、28万901円です。
 
老齢基礎年金と合わせると、理論上の老齢年金最高額は、月35万5151円になり、年間に換算すると426万1815円です。
 
なお、年齢や状況によっては年金額が変動するケースもあるため、日本年金機構が運営する「ねんきんネット」で、年金の見込み額を試算してみることをおすすめします。
 

年金の最高額をもらえる人はどんな職業?

年金の最高額をもらえるのは、理論上では1212万円以上の年収がある方です。厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、年収1250万円以上の職業には、以下のような例があります。
 

●外科医
●小児科医
●内科医
●精神科医
●産婦人科医
●パイロット

 
医師やパイロットなど、特殊な資格や専門性が高い職業が、受け取れる可能性が高いといえるでしょう。
 

最高額の年金を受け取れる理論上の年収は1212万円

理論上は年収1212万円以上を50年間受け取れば、年金の最高額を受け取れます。年収1212万円以上の職業は、厚生労働省の職業検索サイトによると、医師やパイロットなどです。
 
しかし、実際に就職した初年度から、年収1212万円を超える方はあまり多くありません。実際に受け取る大まかな額を知りたい場合は、「ねんきんネット」などを活用してみてください。
 

出典

日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について

日本年金機構 付加保険料の納付

日本年金機構 厚生年金保険の保険料

日本年金機構 令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和5年度版)

日本年金機構 報酬比例部分

日本年金機構 「ねんきんネット」による年金見込額試算

厚生労働省 職業情報提供サイトjob tag(年収1250万以上)

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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