更新日: 2023.12.22 その他年金

月収40万円の場合、毎月支払う「年金保険料」と受け取る「年金額」はいくら?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

月収40万円の場合、毎月支払う「年金保険料」と受け取る「年金額」はいくら?
年金については、働いている期間は毎月支払い、退職後65歳から受け取れることは知られています。しかし、具体的に年収の金額に対していくら支払い、いくら受け取れるのかについては、知らない方もいらっしゃるでしょう。
 
年金の支払い額や受け取れる額を知っておくと、老後は年金だけでやっていけるのかとか、必要な貯金がどれくらいなのかなどの計算をしやすくなります。
 
今回は、月収が40万円の方を例に、月々支払う年金保険料や、老後に受給できる年金額の計算方法、また年金以外の資産形成方法などをご紹介します。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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月収40万円の場合の年金計算方法

年金は、基本的に個人事業主などの自営業の方は国民年金に、会社員の方は厚生年金と国民年金に加入します。
 
今回は、月収40万円の会社員の場合で、それぞれの金額を計算してみましょう。条件は、以下の通りです。
 

●入社から退職まですべて月収が40万円とする
●賞与は考慮しない
●国民年金は欠かさず支払っている
●加入期間はすべて平成15年4月以降とする
●加入期間は20~60歳の40年間とする

 

支払う額はいくら?

会社員の年金支払い額は、厚生年金の保険料を求めることで分かります。厚生年金に加入した場合は、自動的に国民年金にも加入することになるからです。
 
厚生年金の保険料は、月々の収入を基に決められる標準報酬月額から計算します。日本年金機構によると、月収40万円の標準報酬月額は、41万円です。
 
厚生年金は、標準報酬月額に18.3%をかけた金額を会社と従業員で折半して支払うため、従業員の支払い金額は月々3万7515円になり、年間だと45万180円です。
 

受け取る額はいくら?

厚生年金に加入した場合、老後は老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方が受け取れます。日本年金機構によると、令和5年度の老齢基礎年金は、満額で月々6万6250円、年間79万5000円です。
 
あらかじめ定めた条件の場合、老齢厚生年金は、平均標準報酬月額に、1000分の5.481と厚生年金の加入月数をかけて求めます。平均標準報酬額は、加入期間数分の標準報酬月額と標準賞与額の総額を加入月数で割った金額です。
 
今回のケースでは賞与がなく、標準報酬月額が41万円ですので、受け取れる金額は、年間で約107万8661円、月額約8万9888円になります。
 
老齢基礎年金と合計すると、月収40万円の方が受け取れる年金額は月額約15万6138円、年間で約187万3661円です。
 

年金以外で老後に向けてできることは?

年金だけで老後を過ごすことに、不安を覚える方もいます。年金以外にも、さまざまな資産運用方法がありますので、活用しましょう。
 
例えばiDeCo(個人型確定拠出年金)では、自分で運用商品を選び、掛け金を設定して積み立てて、運用ができます。
 
掛け金の全額が所得控除の対象となったり、運用で得た収益が非課税だったりと、税制のメリットも多いことが特徴です。運用した結果として得た収益や掛け金などは、60歳になったら受け取れるため、「もう一つの年金」とも呼ばれます。
 

年金だけで不安なときは資産運用も検討する

月収40万円の場合は、老後に受け取れる年金は月額約15万6138円でした。しかし、趣味なども楽しむことを考えると、老後のお金としては足りない可能性もあります。iDeCoなど、年金以外の資産運用をしておくと、老後に受け取れるお金を増やせるでしょう。
 

出典

日本年金機構
 厚生年金保険の保険料

 令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和5年度版)

 令和5年4月分からの年金額等について

 老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額

 年金用語集 は行 報酬比例部分

厚生労働省  iDeCoの概要

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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