35歳で念願の正社員になれました。「年収300万円」ですが、年金はいくら増えますか? 65歳まで働くつもりです

配信日: 2024.01.22 更新日: 2024.01.23

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35歳で念願の正社員になれました。「年収300万円」ですが、年金はいくら増えますか? 65歳まで働くつもりです
現在の生活を維持しながら、老後の生活を安定させるために将来もらえる年金額を増やしたいと考える人は多いのではないでしょうか。もはや「年金と退職金があれば悠々自適な老後生活が送れる時代ではない」といっても過言ではありませんが、年金は老後の貴重な収入源の1つであることは確かです。
 
特に、パートやアルバイト、派遣社員などの非正規雇用で働いていると、収入が不安定になりやすく将来不安が大きくなりやすいと考えられます。本記事では、いままで非正規雇用で働いてきた人が35歳で正社員になれた場合を想定し、65歳の定年まで働くと年金はいくら増えるのかを解説します。
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増やせるのは老齢厚生年金

老後にもらえる公的年金は大きく分けて老齢基礎年金と老齢厚生年金があり、老齢基礎年金は国民年金に加入して受給資格を満たせば基本的に全員もらえます。収入や働き方などに関わらず、2023年度の場合は満額で月額6万6250円です。
 
老齢厚生年金は、厚生年金に加入して収入に応じた保険料を納付する人が老齢基礎年金に上乗せして原則65歳から受け取れるものです。基礎年金の場合と異なり、年金額は一律ではなく加入期間や納付する保険料によって変化するのが大きな特徴です。正社員はもちろん、パートやアルバイトも一定の要件を満たすと厚生年金に加入する必要があります。
 

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これから30年間働くと年金はいくら増える?

老齢厚生年金は、「厚生年金の加入期間」や「加入時の収入規模」などによってもらえる金額が計算されます。具体的には、報酬比例部分と経過的加算、加給年金額を合計したものが支給されますが、今回は話を分かりやすくするため、経過的加算や加給年金額は考慮せず、報酬比例部分のみで計算するものとします。
 
年金額の計算の基本となる報酬比例部分は、年金加入期間によって大きく2つの計算方法が存在します。

●(2003年3月以前)平均標準報酬月額×7.125/1000×2003年3月までの加入期間の月数
●(2003年4月以降)平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以降の加入期間の月数

今回はこれから正社員として働く想定のため、後者の計算式のみ適用されます。平均標準報酬額は25万円で、便宜上今後も変わらないと仮定して計算すると、年間49万3290円を受給可能です。月額ベースでは約4万1107円もらえる計算です。
 

平均寿命まで生きた場合は?

年金はいくらもらえば得なのかが話題になることは少なくありませんが、現行制度が大きく変わらない限り一生涯もらえるのは大きなメリットです。そのため長生きすればするほど、もらえる総額は増えます。
 
厚生労働省の簡易生命表の概況によると、2022年の平均寿命は男性が81.05歳、女性は87.09歳となっています。仮に、80歳まで生きる場合、65歳からの15年間で739万9350円を受け取れる計算です。ちりも積もれば山となるといったことわざがあるとおり、決して無視できない金額であるといえるでしょう。
 

まとめ

本記事では、35歳で正社員になれて年収300万円稼ぐ場合、これから年金はいくら増える可能性があるのか解説しました。
 
今回のシミュレーションはあくまで簡単な試算であり、実際の金額は状況に応じて変わることもあります。将来もらえる年金を増やすために、できる限り長く働いて厚生年金の加入期間を増やしたり、加入期間中の収入を上げていったりすることも検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について
日本年金機構 老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 は行 報酬比例部分
厚生労働省 令和4年簡易生命表の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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