更新日: 2024.05.06 その他年金

現在25歳で「ねんきん定期便」が届いたけど、どこを見ればいいの?「年金額」が少ない理由とは? 見るべきポイントも解説

現在25歳で「ねんきん定期便」が届いたけど、どこを見ればいいの?「年金額」が少ない理由とは? 見るべきポイントも解説
原則、毎年の誕生日月に届く「ねんきん定期便」。年金が将来どのくらいもらえるのか気になる一方で、ねんきん定期便のどこを見ればいいのか、何が分かるのか見当がつかないという人は多いのではないでしょうか。
 
本記事では50歳未満の人が見るべきねんきん定期便のポイントを分かりやすく解説していきます。老後に関わる大切な書類となりますので、ぜひ最後までご覧ください。
FINANCIAL FIELD編集部

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ねんきん定期便ってどういう書類?

「ねんきん定期便」とは毎年誕生月(1日生まれの方は誕生日の前月)に国民年金や厚生年金加入者に届くもので、自分が保険料をいくら収めているのか、年金を受け取るようになったらどのくらいの年金額を受け取れるのかが把握できる書類です。記載内容は年齢によって異なり、50歳未満のケースと50歳以上のケースで確認しておくべきポイントが変わります。
 

ねんきん定期便の見るべきポイントとは?

今回は50歳未満の場合のハガキの場合に焦点を当て、日本年金機構の「ねんきん定期便」図表1・2を参考にしながら次の5つのポイントを解説します。
 
図表1

日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和6年度送付分)
より引用
 
図表2

日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和6年度送付分)
より引用

(1)これまでの加入実績に応じた年金額(図表1)
(2)最近の月別状況(図表1)
(3)これまでの保険料納付額(累計額)(図表2)
(4)これまでの年金加入期間(図表2)
(5)これまでの加入時期に応じた年金額(年額)(図表2)

以上を詳しく解説していきます。
 

(1)これまでの加入実績に応じた年金額

まず(1)これまでの加入実績に応じた年金額(図表1)を見ましょう。この数字は、ねんきん定期便が作成された時点の納付実績から算出した年金額です。年齢が若い場合は支払期間が短いため、当然現在の年金額は少なくなっています。年金給付水準の変動で減る場合もありますが、保険料を収めている場合は左にある昨年の「加入実績に応じた年金額」と比べて増えているはずです。
 

(2)最近の月別状況

(2)最近の月別状況(図表1)は、過去1年分の国民年金や厚生年金の加入状況の記録です。納付している場合は「納付済」、国民年金保険料が免除されている場合は「全額免除」などそれぞれ納付状況に関する記載があります。納付していたとしても情報が正しく反映されるまでに最大3週間ほどかかる場合がありますが、誤りがある場合は、必ず住まいの近くの年金事務所に問い合わせましょう。
 

(3)これまでの保険料納付額(累計額)

(3)これまでの保険料納付額(累計額)(図表2)を確かめます。「国民年金保険料」「厚生年金保険料」などそれぞれの保険料の累計額が記載されています。記載の合計額が毎年増えているかどうか、前年に受け取ったねんきん定期便と比べてみましょう。
 

(4)これまでの年金加入期間

(4)これまでの年金加入期間(図表2)には国民年金、厚生年金などの、これまでの年金加入月数が記載されています。この月数期間も前年の分と比較して、月数の表示に誤りがないか確認しておきましょう。原則として年金を受け取るには120ヶ月以上の受給資格期間が必要です。
 

(5)これまでの加入実績に応じた年金額

今の時点の加入実績に基づき、将来もらえる年金額を確認できます。これはあくまで現時点での年金額であって、これから年金を収めていけば増えていくので、額が少ないからといって不安を感じる必要はありません。
 
ただし、重複している年金加入記録があった場合、本来は国民年金保険料のはずが厚生年金保険料として加算されていた場合など、誤りがあると感じるのであれば、年金事務所に確認しましょう。
 

ねんきん定期便をチェックして、老後に備えよう

ねんきん定期便を確認すると現時点での年金受給額を把握でき、老後資金をいくらためたらいいのかが分かりやすくなり、老後資金のシミュレーションをしやすくなります。定期便は年に1回しか届きません。忙しくても内容に問題はないか必ず目を通し、年金記録のミスや漏れを見つけたらすぐに年金事務所に問い合わせましょう。
 

出典

日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和6年度送付分)
日本年金機構 令和6年度「ねんきん定期便」(ハガキ)の見方(50歳未満の方)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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