転職先は「年収500万円」だけど、ボーナスが「年200万円」! 同じ年収でも、ボーナスの割合が大きいと“将来の年金額”は変わる?

配信日: 2024.11.08

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転職先は「年収500万円」だけど、ボーナスが「年200万円」! 同じ年収でも、ボーナスの割合が大きいと“将来の年金額”は変わる?
給与形態やボーナスの額は、会社によってさまざまです。転職する際は給与額を気にする人がほとんどだと思いますが、年収500万円の会社に転職する場合、月給25万円に対してボーナスが年200万円と言われると、給与に比べてボーナスの割合が大きい気がします。
 
こういった給与形態の場合、毎月の給与やボーナスの額は将来の年金額に影響するのでしょうか。本記事では、同じ年収でも月給とボーナスの割合によって、将来受け取れる年金額に差が生じるのか解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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老後にもらえる年金とは

公的年金として65歳から受け取れる年金は、老齢基礎年金と老齢厚生年金の2つです。会社員であれば、この両方をまとめて受け取ることができます。
 

老齢基礎年金

老齢基礎年金は、国民年金の保険料を20歳から60歳までの40年間納めることで、満額を受け取ることができます。
 
2024年度の老齢基礎年金は年間81万6000円なので、月に換算すると6万8000円です。もし、40年のあいだに未納期間がある場合はその分が減額されます。
 

老齢厚生年金

一方、老齢厚生年金の受給額は、加入期間や毎月の給与・ボーナスの額によって決まります。
 
加入期間が長いほど、また給与やボーナスの額が高いほど、受給額が多くなる仕組みです。実際の受給金額は以下の式を使って算出することができます。


(平成15年4月以降の加入期間)
老齢厚生年金(年額)= 平均標準報酬額(※)×5.481/1000×厚生年金加入月数

(※)平均標準報酬額とは、標準報酬月額と標準賞与額の合計を12で割った金額のことで、簡単に言うと、年収を12で割った金額となります。
 

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年収500万円だと将来の年金はいくら?

年収500万円の人であれば、平均標準報酬額は12で割ると約41万6666円となります。この金額が定年まで40年間(480ヶ月)続くと仮定すると以下となり、この金額が将来支給される老齢厚生年金の予定金額です。
 
41万6666円×5.481/1000×480=109万6198円
 
65歳で支給される年金の合計は、老齢基礎年金と合わせて、 81万6000円+109万6198円 = 191万2198円となります。
 
ただ実際には、年収がずっと500万円で固定ということはないでしょうから、年金額もそのつど変動するはずです。正確な年金受給額は、毎年送付されてくる「ねんきん定期便」で確認するといいでしょう。
 

月給とボーナスの割合が異なると?

月給35万円に対してボーナスが年80万円支給される場合と、月給25万円に対してボーナスが年200万円も支給される場合、どちらも同じ年収500万円です。
 
年収が同じであれば、月給とボーナスそれぞれから引かれる厚生年金保険料の合計も同じとなり、将来、老齢厚生年金として受給する金額も同じとなります。なお、年金受給額の算出に使用される標準報酬月額と標準賞与額には上限があります。
 
標準報酬月額の上限は65万円、標準賞与額は1回あたり上限150万円となっており、その金額を超える給与やボーナスを受け取っていても、年金受給額にも上限があるということです。
 
今回の年収500万円の場合には該当しませんが、極端に給与やボーナスが多い場合には注意が必要です。
 
ボーナスはあくまで会社の業績や経営状況に応じて、臨時に支払われる賃金であり、会社に支払義務があるものではありません。会社の業績が低迷するとボーナスの金額が減ったり、支給がゼロになる可能性もあることは意識しておきましょう。
 

まとめ

ボーナスの割合が高くても、同じ年収であれば基本的に将来の年金額に差は出ません。ただし、ボーナスは業績次第で変動する可能性があるため、ボーナスに依存しすぎない収入構成を意識するようにしましょう。
 
将来の年金額を正確に把握するためには、「ねんきん定期便」などで定期的に確認し、自分の現状に合った資産形成や老後の生活設計を行うことが大切です。
 

出典

日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 は行 報酬比例部分
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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