年収300万円の社会人ですが「月20万円」の年金を受け取ることは可能でしょうか?貯金に頼らない老後資金の貯め方ってありますか?

配信日: 2024.11.26

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年収300万円の社会人ですが「月20万円」の年金を受け取ることは可能でしょうか?貯金に頼らない老後資金の貯め方ってありますか?
今後もらえる年金額が今より下がる可能性があるといわれている昨今、現役世代は実際にいくらもらえるのか不安に感じている人は多いでしょう。
 
現在の年収が300万円の人の場合、ひと月当たりの手取り額を計算すると、およそ20万円程となります。老後も同じ生活レベルで暮らすとしても、年金が期待できないとなれば、自身で資産運用などの対策を取らなければなりません。
 
そこで今回は、年収300万円の人が受け取れる年金額と、老後資金のため方についてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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年金は「国民年金(老齢基礎年金)」と「厚生年金」の2種類

年金とは、一般的に「国民年金(老齢基礎年金)」と「厚生年金」のことを指します。
 
国民年金は、20歳~59歳までの人が入る年金で、通常65歳から支給されます。厚生年金は、会社員や公務員などが入る年金制度です。20歳未満でも、条件を満たしていれば給料から差し引かれます。
 
ただし、会社員や公務員に扶養されている配偶者や自営業の人などは、厚生年金を支払っていないため、国民年金のみ老後に受け取ることになり、年金額も少なくなります。
 

「国民年金(老齢基礎年金)」の計算方法

令和6年度における国民年金の支給額は、年収にかかわらず月額6万8000円(昭和31年4月1日以前に生まれた人の場合月額6万7808円)です。20歳~59歳まですべての月において支払っていればもらえる額で、1年に換算すると81万6000円となります。
 
ただし、学生や所得が低い人など保険料の納付が困難な場合、猶予や納付免除・一部免除といった制度があります。制度を利用し満額納付していない期間がある場合は、表1の計算式に当てはめることで、年間支給額の計算が可能です。
 


※日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額 年金額(令和6年4月分から)」を基に筆者作成
 

「厚生年金」の計算方法

受け取る厚生年金の計算方法は、2003年3月以前と4月以降で計算式が異なります。被保険者期間がまたいでいる場合は、別々に計算しなければなりません。それぞれの計算方法は次のようになります。


【2003年3月以前】

平均標準報酬月額×0.007125×2003年3月までの被保険者期間の月数
 
【2003年4月以降】
平均標準報酬額×0.005481×2003年4月以降の被保険者期間の月数

老齢厚生年金額(年額)は、両方の数字を足した額です。
 
なお「平均標準報酬月額」とは、2003年3月以前の標準報酬月額の総額を厚生年金の被保険者期間の月数で割った額です。標準報酬月額は、日本年金機構のサイト内で確認できます。
 
一方「平均標準報酬額」は「各月の標準報酬月額の総額+標準賞与額の総額」を厚生年金の被保険者期間の月数で割ったものです。
 
例えば、2003年4月以降に働き始めた平均年収300万円(平均標準報酬額26万円)の人の場合、1年間に受け取れる厚生年金額はおよそ68万円、つまり1ヶ月あたりおよそ5万7000円です。
 
国民年金がひと月6万8000円であることから、12万5000円が1ヶ月あたりの年金収入となることが予想できます。なお、日本年金機構のサイト「ねんきんネット」で、将来もらえる年金額を試算することもできます。
 

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老後資金の貯め方

老後毎月20万円必要だった場合、年金だけで足りない分は、自身で補填する必要があります。
 
定年後も働くことで生活費を稼ぐことはできますが、健康面に不安を感じる人もいるでしょう。しかし銀行は低金利なので、金融資産を大きく増やすことは困難です。お金を増やす方法として、次のようなことが考えられます。


・国民年金の追納や任意加入
・NISAの活用
・iDeCo(個人型確定拠出年金)や個人年金保険の活用

国としても、貯蓄ではなく投資を推奨しており、2024年からはNISAの新制度も始まっています。収入や年齢、家族構成などによって、どのように金融資産を増やしていくべきかが変わります。現在の生活も大切にしながら、将来の生活にも一度目を向けて考えてみるとよいでしょう。
 

年収300万円の人は現状では年金を月20万円受け取ることはできない。NISAやiDeCoのような老後資金を増やす努力が必要

公的年金には国民年金と厚生年金があります。現状で年収300万円の人は、2つの年金を合わせておよそ12万5000円が1ヶ月あたり受け取れる年金額となります。
 
老後資金に不安のある人は、未払い分の国民年金の追納、NISAやiDeCoのような資産運用など早めの対策が大切です。日本年金機構の「ねんきんネット」でも、年金見込み額を試算できるため、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
 

出典

日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額 年金額(令和6年4月分から)
日本年金機構 ねんきんネット
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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