パートの時間を増やし、月15万円は稼ぐ予定です。45歳から厚生年金に加入すると将来「年金」はいくら受け取れますか?

配信日: 2025.01.15

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パートの時間を増やし、月15万円は稼ぐ予定です。45歳から厚生年金に加入すると将来「年金」はいくら受け取れますか?
子育ても一段落すると、パートの時間を増やして働きたいと考える方もいるでしょう。給料が一定金額を超えるなどの条件を満たすと厚生年金保険に加入するため、将来受け取れる年金に老齢厚生年金が加わります。
 
年金額の求め方が分かっていれば、将来の資金計画にも役立つでしょう。今回は、年金額の決まり方や、45歳から厚生年金に加入したときの年金額の例などについてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

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サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

将来の年金額はどうやって決まる?

将来の年金額は、国民年金や厚生年金の加入月数、納付月数などによって決まります。年金額の決まり方が分かると、将来受け取れる年金額の目安も求められるでしょう。
 

老齢基礎年金の決まり方

国民年金の納付月数により決まる年金が「老齢基礎年金」です。もし480ヶ月(40年間)にわたってすべて支払っていれば月6万8000円、年81万6000円を受け取れます(令和6年度の金額)。
 
日本年金機構によれば、年金額は以下の計算式で求められます。
 
・81万6000円×{保険料納付済月数+(全額免除月数×4/8)+(4分の1納付月数×5/8)+(半額納付月数×6/8)+(4分の3納付月数×7/8)}/(40年×12ヶ月)
 
国民年金保険料の免除制度などを利用していた場合は、上記の式に当てはめて受け取れる金額を求めます。なお、学生の納付特例は猶予制度なので免除としては計算されません。
 
例えば、学生の納付特例制度により4年間納付を猶予していた期間があれば、令和6年度の老齢基礎年金額は「81万6000円×432ヶ月/(40年×12ヶ月)」となり、73万4400円です。
 

老齢厚生年金の決まり方

老齢厚生年金は、厚生年金への加入期間と、期間中の収入に応じて変動します。基本的な金額は報酬比例部分で分かり、日本年金機構によると平成15年4月以降に加入した場合の計算式は以下の通りです。
 
・平均標準報酬額×5.481/1000×加入月数
 
平均標準報酬額は、標準報酬月額と標準賞与額の加入期間中の総額を加入月数で割って求めます。標準報酬月額とは、給与額を一定額ごとに区分した報酬月額から決められる金額です。等級は1~32まで分かれています。
 
標準賞与額は、税金が引かれる前の賞与から1000円未満を切り捨てた金額です。支給1回につき150万円まで、年3回までが標準賞与額の対象になります。
 

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45歳から月収15万円で働いたときの年金額の目安

今回は、以下の条件で45歳から厚生年金に加入したときの年金額を求めましょう。
 

・賞与は考慮しない
・給与は月収15万円で一定
・厚生年金の加入期間は45~65歳の20年間
・厚生年金の加入年は平成15年4月以降
・報酬比例部分が老齢厚生年金額とする
・国民年金は満額支払っている
・老齢基礎年金は令和6年度の金額

 
まず、月収15万円のときの標準報酬月額は同じく15万円です。賞与がなく給料が一定の場合は、標準報酬月額と平均標準報酬額も同じになります。条件を基にすると、報酬比例部分は「15万円×5.481/1000×240ヶ月」となり、老齢厚生年金額は19万7316円です。
 
また、老齢基礎年金は満額で81万6000円のため、老齢厚生年金額と合わせると101万3316円、月8万4443円を受け取れます。
 

老齢基礎年金と老齢厚生年金の合計約101万円を受け取れる可能性がある

老後に受け取れる年金額は、国民年金の納付月数と厚生年金への加入期間および収入に応じて決まります。国民年金の納付猶予制度や免除制度を利用していて、追納などもしていなければ、老齢基礎年金は満額を受け取れません。もし猶予や免除制度を利用しておらず、すべての保険料を納付していれば、老齢基礎年金の満額を受け取れます。
 
厚生年金は賞与額や月収に応じて変動するため、人によって差が出る年金です。今回の条件で、月収15万円で賞与もなく給料が加入期間中変わらない場合、45歳から65歳まで厚生年金に加入すると老齢厚生年金を約20万円受け取れます。
 

出典

日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 年金用語集 は行 報酬比例部分
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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