学生時代の年金の「未納期間」があります。現在「年収400万円」ですが、控除でどれだけお得になりますか? 追納すべきでしょうか?
配信日: 2025.03.31

本記事では国民年金の学生納付特例制度を受けた人が追納した場合のメリットとデメリットを解説します。年収400万円の人が年金を追納するとどれだけ控除が受けられるのかもシミュレーションしてみましょう。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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学生納付特例制度とは
日本国内に住む人は、20歳になったときから国民年金の被保険者となり、保険料の納付が義務づけられています。しかし、保険料を納めることが経済的に難しい学生は、申請し審査を受けることで在学中の保険料の納付が猶予される学生納付特例制度を利用できます。
学生納付特例制度を利用した期間も国民年金の受給資格期間に含まれるため、年金を受給するために原則として必要となる最低10年間の受給資格期間としてカウントされます。
厚生労働省がおこなった令和2年国民年金被保険者実態調査結果によると、国民年金の学生納付特例制度を受けている人の割合は63.9%とあります。令和2年では半数以上の学生がこの制度を利用していたのですね。
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年金を追納するメリット
学生納付特例制度で猶予を受けた場合、10年以内であれば保険料をさかのぼって納付できます。追納するメリットは、将来もらえる年金額が減るのを防げることです。
学生納付特例の期間は年金の受給資格期間としてはカウントされますが、年金額には反映されないため、学生の間も特例制度を利用せず納付した人に比べて将来受け取る年金が少なくなります。追納することで老齢基礎年金の年金額を満額に近づけることができるのです。
また、追納すると社会保険料控除により、所得税・住民税が軽減されるメリットがあります。
令和4年度・5年度に2年間国民年金の保険料の猶予を受けていたと仮定しましょう。令和4年度の国民年金保険料は月1万6590円、令和5年度の国民年金保険料は月1万6520円ですので、追納する金額は全部で39万7320円です。
年収400万円の人の場合、400万円から所得税の基礎控除である48万円と給与所得控除の124万円を引き、さらに追納した約40万円が引かれることになります。
本来であれば228万円が課税所得として所得税や住民税が計算されるところですが、追納した場合は188万円が課税所得になるのです。年収から追納分の約40万円を引いて所得税や住民税を計算した場合、所得税は約3万6500円、住民税は約4万円、あわせて約7万6500円が軽減されます。
年金を追納するデメリット
学生納付特例制度で猶予となった保険料を追納するデメリットは、まとまったお金が必要になることです。追納は1ヶ月分からできますが、年金を追納する場合、現在納めている保険料に加えて過去の保険料を払うことになるので経済的に余裕がない人にとっては負担となるでしょう。
制度を利用した期間の翌年度から数えて3年度目以降に追納する場合、当時の保険料額に一定の加算額が上乗せされてもいます。そのため追納は本来納めるはずだった保険料よりも多く払うことになるというデメリットもあります。
追納は義務ではないがおすすめ
学生納付特例制度を受けて猶予となっている期間の国民年金保険料の追納は義務ではありませんが、余裕のある人は追納がおすすめです。追納すると将来もらえる年金額を満額に近づけることができたり、所得税・住民税が軽減されたりします。
しかし、追納はまとまったお金が必要となるなど経済的に余裕がない人にとっては負担が大きくなるので、経済状況を考えたうえでおこないましょう。
追納は猶予を受けてから10年以内であることが条件であり、免除などを受けた期間の翌年度から数えて3年度目以降に追納する場合、当時の保険料額に一定の加算額が上乗せされます。そのため、余裕のある人は早めに追納しておくことがおすすめです。
出典
日本年金機構 国民年金保険料の学生納付特例制度
厚生労働省 令和2年国民年金被保険者実態調査結果の概要
日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー