年金をもらいながら、スキマバイトで月3〜4万円ほど稼ぎました。収入があることは、年金額に影響しますか?

配信日: 2025.11.13
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年金をもらいながら、スキマバイトで月3〜4万円ほど稼ぎました。収入があることは、年金額に影響しますか?
定年後も「まだ元気だから」「生活費を少し補いたいから」と働く人は増えています。特に最近では、短時間のスキマバイトや在宅ワークなど、柔軟に働ける環境が整ってきました。
 
では、年金を受け取りながら月に3〜4万円程度の副収入がある場合、年金額に影響するのでしょうか? 本記事では受給している年金別に詳しく解説します。
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結論、多くの場合年金は減らない

まず安心してほしいのは、月3〜4万円程度のアルバイト収入があるだけなら、年金額が減ることはほとんどないということです。ただし、「どの年金を受け取っているか」「どのような働き方をしているか」によって扱いが異なります。
 

1.老齢基礎年金(国民年金)の場合

老齢基礎年金(いわゆる国民年金)を受け取っている人は、収入による減額制度はありません。そのため、フリーランスやパート・アルバイトなどで収入を得ても、年金額はそのままです。
 
ただし、所得税や住民税の対象にはなるため、一定以上の所得がある場合は確定申告が必要です。月3〜4万円程度であれば、年間収入はおよそ36〜48万円です。この程度であれば基礎控除(48万円)内に収まり、税金がかからないケースも多いです。
 

2.老齢厚生年金を受け取っている場合

「在職老齢年金制度」が関係します。これは、働いて給与をもらっている場合に、年金の一部が減額される可能性がある仕組みです。ただし、減額されるのは以下の条件に当てはまる場合です。


・65歳未満の場合
→「年金+給与」の合計が 28万円を超える と減額される
 
・65歳以上の場合
→「年金+給与」の合計が 47万円を超える と減額される

つまり、スキマバイトで月3〜4万円しか稼いでいない場合は、合計額がこの基準を超えることはほぼなく、年金の減額対象にはなりません。
 

公的年金と確定申告の関係

年金も一定額を超えると所得税の対象になります。たとえば、65歳以上で年金収入が 年158万円を超える場合、課税対象になります。
 
ただし、バイト収入と合わせても基礎控除・公的年金控除の範囲内であれば、税金は発生しないことが多いです。もし確定申告が必要なケースでも、確定申告を行うことで医療費控除や生命保険料控除などを受けられ、結果的に税負担が減ることもあります。
 

注意したい「収入」と「所得」の違い

年金に関係するのは「収入額」ではなく「所得額」で判断されます。たとえば、バイト収入が月4万円(年48万円)あっても、交通費や必要経費を差し引いた後の所得額が小さければ、影響はさらに少なくなります。
 
このため、確定申告をする際には「実際の手取り額」だけでなく、経費として計上できるものを把握しておくことが大切です。
 

年金と働き方のバランスを取る

スキマバイトのメリットは、無理なく社会とのつながりを保ちながら、収入を得られること。年金だけでは少し心もとない生活費を補うには、最適な手段といえるでしょう。
 
また、働くことで生活リズムが整い、健康維持や生きがいの面でもプラスに作用します。最近ではシニア向けの求人サイトや、年金受給者を歓迎する企業も増えているため、年金+少額収入の組み合わせは非常に現実的です。
 

年金に影響はほぼなし、でも申告は忘れずに

月3〜4万円のスキマバイト程度の収入なら、


・年金は減額されない
・税金もほとんどかからない
・ただし確定申告の要否はチェック

というのが基本です。安心して働きながら、年金と両立することが可能です。
 
ただし、収入が増えてきた場合や、勤務先で厚生年金に再加入する場合は、制度上の扱いが変わる可能性もあります。その際は、年金事務所や税務署に早めに相談しておくと安心です。上手に働き方を調整しながら、「ゆとりあるセカンドライフ」を送りましょう。
 

出典

日本年金機構 在職老齢年金の計算方法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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