夫婦でねんきん定期便を見てビックリ! 夫は将来「月20万円」私は「月6万2000円」の見込み…こんなに差があるものなんですか? この年金額で老後はやっていけるでしょうか?

配信日: 2026.04.07
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夫婦でねんきん定期便を見てビックリ! 夫は将来「月20万円」私は「月6万2000円」の見込み…こんなに差があるものなんですか? この年金額で老後はやっていけるでしょうか?
老後もらえる年金額、夫は月20万円、妻は月6万2000円。一見すると大きな差に見えますが、夫婦合計では月26万2000円になります。この金額は、日本の平均と比べてどうなのでしょうか。
 
本記事では夫婦間で年金の受給額に差が出る理由のほか、データをもとに年金生活のリアルな収支を確認していきます。
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夫婦間で年金額に差が出る理由は? 夫婦で月26万2000円は「平均以上」?

「ねんきん定期便」が届き、夫婦で将来の受取額を確認した際、その差に驚くケースもあるでしょう。夫婦間の年金額に差が生じる主な要因は、加入していた年金制度や保険料の納付状況などの違いにあります。会社員などとして厚生年金(第2号被保険者)に加入していた期間は、報酬に応じた上乗せ部分があるため、受給額は高くなる傾向があります。
 
一方、国民年金のみ(第1号被保険者や第3号被保険者)の場合は基礎年金が中心となり、例えば日本年金機構によると、令和8年度の満額は月額7万608円とされています。こうした制度上の仕組みにより、同じ夫婦でも受給額に差が生じるケースがあります。
 
では、今回のように世帯合計で月額26万2000円となるケースでは、平均と比較してどの程度の位置づけにあるのでしょうか。
 
厚生労働省が公表した「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」の資料によると、厚生年金の受給者平均年金月額は約15万円です。国民年金は約6万円ほどであり、合計すると月額約21万円になります。
 
世帯合計で月26万円を超えているケースでは、平均よりも5万円ほど高い水準にあります。
 

老後の平均的な支出は月約29万円! 年金だけでは「月2万5000円」不足する家計の現実

「平均より多い」からといって、手放しで安心できるわけではありません。次に、実際の老後の生活費を見てみましょう。
 
総務省統計局の「家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における1ヶ月の消費支出は、平均で25万6521円です。これに税金や社会保険料などの非消費支出(3万356円)を加えると、毎月の支出合計は28万6877円となります。
 
この平均データに基づくと、世帯年金額が26万2000円の場合、毎月約2万5000円の赤字が出る計算です。年間では30万円、20年間で600万円が貯蓄から持ち出されることになります。さらに、冠婚葬祭や家の修繕費、介護費用といった予備費を考慮すると、年金だけで「ゆとりある生活」を送るのは難しいのが現実です。
 

将来の受給額を増やすための対策

年金額の低さを嘆くだけではなく、今から受給額を「増やす」ための仕組みを理解しましょう。特に注目したいのが制度の活用です。
 
まず、65歳以降も厚生年金に加入しながら働くことで年金額を増やすことができます。厚生年金に加入しながら働くことで将来受け取る「老齢厚生年金」の額が再計算され、厚生年金に加入中の65歳以上70歳未満の老齢厚生年金受給権者については、厚生年金保険加入期間を反映して、年金額を毎年改定する「在職定時改定」という制度が適用されます。
 
また、年金の「繰下げ受給」も有効な手段です。受給開始を1ヶ月遅らせるごとに0.7%増額され、最大75歳まで遅らせると、受給額を84%増やすことが可能です。
 
例えば、妻の年金が月6万2000円であっても、70歳まで5年間受給を遅らせれば、月額約8万8000円(42%増)まで増やせる可能性があります。夫婦のどちらかが長く働き、片方の年金を繰り下げることで、世帯の受取額を底上げし、長生きのリスクに備えることができるでしょう。
 

まとめ

夫婦間の年金額に差が生じる主な要因は、加入していた年金制度や保険料の納付状況の違いにあります。今回のケースのように、一方が高い年金水準を維持しつつ、もう一方が基礎年金を確実に確保できている現状は、老後設計の強固な土台となるでしょう。
 
将来の年金額を見て「足りない」と感じた場合は、受給額を増やすための制度や仕組みを理解し、早めに対応を検討することが重要です。
 
また、夫婦で収入や資産の状況を共有し、資産形成と就労の継続を組み合わせていくことで、将来の生活に対する見通しは大きく変わる可能性があります。まずは将来の収支を整理したキャッシュフロー表を作成し、具体的な対策を検討していくことが有効といえるでしょう。
 

出典

日本年金機構 令和8年4月分からの年金額等について
厚生労働省年金局 令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況 II. 厚生年金保険 (2)給付状況 表6 厚生年金保険(第1号) 受給者平均年金月額の推移(8ページ)、III. 国民年金 (2)給付状況 表20 国民年金 受給者の平均年金月額の推移(19ページ)
総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 <参考4> 65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 図1 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支 -2024年-(18ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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