「あんなに年金保険料を払ってきたのに…」65歳の誕生月直前に母が急死。遺族には1円も支払われないなんて到底納得できないのですが、本当に「払い損」になるのでしょうか?
ただし、条件を満たせば遺族が請求できる給付制度があります。本記事では、65歳直前で亡くなった場合に確認したい年金の制度を紹介します。
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目次
65歳直前で亡くなっても年金がすべて消えるとはかぎらない
母が65歳になる直前に亡くなった場合、「老齢年金を受け取る前だったから、年金は何も残らない」と考えてしまう人は多いかもしれません。たしかに、本人が将来受け取る予定だった老齢年金を、遺族がそのまま引き継げるわけではありません。
しかし、そこで終わりではありません。亡くなった時期や年金の加入状況、遺族との関係によっては、別の給付を受け取れる可能性があります。代表的なものが、「未支給年金」「遺族年金」「死亡一時金」です。
特に年金は、制度ごとに条件が細かく分かれています。母が会社員だったのか、自営業や専業主婦の期間が長かったのか、すでに繰上げ受給していたのかによっても結果は変わります。そのため、「65歳前に亡くなったから何もない」と決めつけないことが大切です。
遺族が確認したい3つの給付制度
遺族が受け取れる可能性がある制度の一つに、「未支給年金」があります。未支給年金とは、亡くなった人が受け取るはずだったものの、まだ支払われていない年金を遺族が受け取れる制度です。
年金は原則として後払いで支給されるため、亡くなった月分までの年金が未払いになる場合があります。ただし、65歳直前で亡くなり、老齢年金をまだ受け取っていなかった場合は、未支給年金が発生しないこともあるため注意しましょう。
次に、「遺族年金」です。遺族年金には、遺族基礎年金と遺族厚生年金があります。遺族基礎年金は、亡くなった人に生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」が対象です。ここでいう子は、原則として18歳になった年度の3月31日までの子などを指します。
また、母が会社員などで厚生年金に加入していた場合は、遺族厚生年金も確認しましょう。遺族厚生年金は、亡くなった人が厚生年金の加入中だった場合など、一定の要件を満たすと遺族に支給される制度です。条件を満たせば、配偶者や子、父母などが受け取れる可能性があります。
3つ目が、「死亡一時金」です。これは、国民年金の第1号被保険者として保険料を36ヶ月以上納めた人が、老齢基礎年金や障害基礎年金を受けずに亡くなった場合に、一定の遺族が受け取れる一時金です。
死亡一時金として受け取れる金額は、保険料を納めた月数によって変わります。目安は12~32万円ですが、実際の金額は納付状況によって異なるため、年金事務所などで確認しましょう。
請求できるかは母の加入歴と家族構成で変わる
どの制度を使えるかは、母の年金加入歴と遺族の状況で変わります。例えば、母が長く会社員として働いていた場合は、遺族厚生年金を受け取れる可能性があります。
一方で、自営業やフリーランスなど国民年金の第1号被保険者だった期間が長い場合は、死亡一時金の対象になる可能性があります。
ただし、誰でも受け取れるわけではありません。未支給年金や死亡一時金では、亡くなった人と「生計を同じくしていた」ことが重要になります。これは、必ずしも同居だけを意味するものではなく、別居していても仕送りや生活費の援助などがあれば認められる場合があります。
ただし、死亡一時金は、請求できる期間が死亡日の翌日から2年という点に注意が必要です。
時間が過ぎると受け取れなくなるおそれがあるため、葬儀や相続の手続きが落ち着いたら、早めに年金事務所や市区町村の窓口で確認しましょう。必要書類には、戸籍謄本や住民票、請求者名義の口座情報などがあります。
65歳直前で亡くなっても、年金の給付を受け取れるか確認しよう
65歳直前でお母さまが亡くなった場合でも、年金に関する給付がすべてなくなるとはかぎりません。本人の老齢年金をそのまま遺族が受け継ぐことはできませんが、条件を満たせば未支給年金や遺族年金、死亡一時金を請求できる可能性があります。
請求できる制度は、年金記録や家族構成、生計の状況によって変わるため、自分だけで判断してあきらめる必要はありません。年金手帳や基礎年金番号通知書、ねんきん定期便などを用意し、年金事務所や市区町村の窓口で早めに相談しましょう。
出典
日本年金機構 年金を受けている方が亡くなったとき
日本年金機構 遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)
日本年金機構 遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)
日本年金機構 死亡一時金
日本年金機構 死亡一時金を受けるとき
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

