大学生の息子が「国民年金は就職してから払う」と言っています。「学生納付特例」を使った場合、卒業後に追納しないと将来の年金は月いくら減ってしまうのでしょうか?

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大学生の息子が「国民年金は就職してから払う」と言っています。「学生納付特例」を使った場合、卒業後に追納しないと将来の年金は月いくら減ってしまうのでしょうか?
20歳になると、大学生でも原則として国民年金に加入し、保険料を納める必要があります。しかし、学生本人に十分な収入がなく、保険料の負担が難しいケースもあるでしょう。
 
そこで利用できるのが「学生納付特例制度」です。申請して承認されると、在学中の国民年金保険料の支払いを先送りできます。ただし、学生納付特例を利用した期間は、卒業後に追納しなければ老齢基礎年金の金額には反映されません。
 
本記事では、大学在学中の2年間に学生納付特例を利用したケースを例に、卒業後に追納しなかった場合、将来の年金がどの程度減るのかを解説します。
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学生納付特例を2年間使って追納しないと年金は月いくら減る?

老齢基礎年金は、20歳から60歳までの40年間、480ヶ月分の保険料をすべて納めると満額を受け取れる仕組みです。令和8年度の老齢基礎年金の満額は、昭和31年4月2日以後に生まれた人の場合、月7万608円です。
 
例えば、20歳から22歳までの24ヶ月について学生納付特例を利用し、追納しなかったとしましょう。令和8年度の金額を基準にすると、満額との差は次のようになります。
 
・7万608円×24ヶ月÷480ヶ月=約3530円
 
つまり、ほかの期間をすべて納めたとしても、2年間を追納しなければ、老齢基礎年金は月約3500円、年間約4万2000円少なくなる計算です。
 
ただし、実際に息子さんが年金を受け取る頃には、年金額が改定されている可能性があります。そのため、月約3500円は現在の年金額を使った目安として参考にしてください。
 

学生納付特例を使えば保険料を払わない期間も受給資格期間に含まれる

「追納しないなら、何も手続きをせず保険料を払わなくても同じでは」と思うかもしれません。しかし、学生納付特例と未納は異なります。
 
老齢基礎年金を受け取るには、原則として10年以上の受給資格期間が必要です。学生納付特例の承認を受けた期間は、追納していなくても、この受給資格期間に含まれます。一方、単なる未納期間は含まれません。
 
また、学生納付特例の承認期間は、一定の条件のもとで障害基礎年金や遺族基礎年金の保険料納付要件を判断する際にも算入されます。そのため、「学生の間は払えないから何もしない」と未納のままにするのは避けましょう。
 

学生時代の保険料は10年以内なら追納できる

学生納付特例を利用しても、後から保険料を納める「追納」ができます。追納できるのは、原則として追納が承認された月の前10年以内の学生納付特例期間です。
 
例えば、大学卒業後に就職し、収入が安定してから学生時代の保険料を追納することもできます。追納すれば、その期間が老齢基礎年金の金額に反映されるため、将来受け取る年金を増やせます。
 
ただし、就職すれば学生時代の保険料が自動的に支払われるわけではありません。追納するには本人が申し込む必要があります。
 
また、学生納付特例を受けた期間の翌年度から数えて3年度目以降に追納すると、当時の保険料に一定の加算額が上乗せされます。そのため、追納するつもりなら、就職後の収入や生活費を確認しながら早めに検討するとよいでしょう。
 
なお、追納した国民年金保険料は社会保険料控除の対象です。所得税や住民税の負担を軽くできる場合があることも覚えておきましょう。
 

まとめ

大学生の息子さんが「国民年金は就職してから払う」と考えているなら、学生納付特例を利用するだけでは保険料を納めたことにはならない点を理解しておきましょう。
 
大学在学中の2年間について学生納付特例を利用し、その後も追納しなければ、令和8年度の満額を基準にすると、将来の老齢基礎年金は月約3500円少なくなる計算です。
 
一方、学生時代に保険料を払う余裕がなくても、学生納付特例を利用することで受給資格期間に含まれ、後から納める選択肢も残せます。
 
就職直後は生活費などの負担が大きいこともあります。まずは学生納付特例を適切に利用し、就職後に家計が落ち着いたら追納を検討しましょう。将来の年金額と現在の生活の両方を考えながら、無理のない方法を選ぶことが大切です。
 

出典

日本年金機構 国民年金保険料の学生納付特例制度
日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 令和8年4月分からの年金額等について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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