年金を「月30万円以上」受け取れる人は日本にどのくらいいる? 現役時代の年収はいくら必要なのでしょうか?

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年金を「月30万円以上」受け取れる人は日本にどのくらいいる? 現役時代の年収はいくら必要なのでしょうか?
老後に月30万円の年金があれば、比較的ゆとりのある生活を送れると考える人もいるでしょう。では実際に、公的年金だけで月30万円以上を受け取っている人は、日本にどのくらいいるのでしょうか。
 
本記事では、将来年金を月30万円以上受け取るには、現役時代にどの程度の収入が必要になるのか、具体的な試算を交えながら考えていきます。
柘植輝

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

月30万円以上の年金受給者はかなり少ない

厚生労働省年金局が公表している「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の受給権者は、令和6年度末時点で合計1608万5696人です。そのうち、年金月額が「30万円以上」の人は1万9283人です。割合にすると約0.1%と、非常に少数の存在となっています。
 
男女別に見ていくと、男性が1万8801人、女性が482人となっており、男性にかなり偏っています。
 
つまり、厚生年金を受け取っている人の中でも、月30万円以上の年金を受給している人はかなり珍しい層といえます。参考までに、老齢基礎年金を含む厚生年金の平均年金月額は約15万円です。
 

公的年金だけで月30万円以上を受け取るハードルは高い

結論から述べると、将来、年金を月30万円以上受給するには、一定の条件を満たす必要があります。現行制度を前提とした場合、年金の繰下げ受給などを利用しなければ、高収入であっても月30万円以上に達するのは難しいケースがあるでしょう。
 
参考として、厚生労働省の「公的年金シミュレーター」を使って、1991年5月1日生まれの方で試算してみます。23歳から65歳まで平均年収1500万円で働き続け、66歳から年金を受け取るという収入水準を想定した条件でも、受給額は毎月23万8000円です。
 
次に、平均的な年金額をもとに考えてみましょう。仮に月額約15万円の年金を受け取れる人が、受給開始時期を75歳まで繰り下げた場合、増額率は84%です。単純計算では月額約27万6000円となり、30万円には届きません。
 
こうした試算を踏まえると、公的年金だけで月30万円以上を受け取ることは、一般的な収入水準ではハードルが高いと考えられます。希望する老後の生活費によっては、公的年金以外の収入源についても検討しておく必要があるでしょう。
 

iDeCoや個人年金などを含めるなら可能性はある

これまで取り上げてきたのは、あくまでも公的年金についてです。老後の収入を補う方法としては、iDeCoや保険会社が提供する個人年金保険などを活用し、私的年金を準備する選択肢もあります。
 
そのため、老後に月30万円程度の収入を確保したい場合は、公的年金だけでなく、私的年金などを組み合わせて準備する方法も検討する必要があるでしょう。
 
ただし、iDeCoや個人年金保険には、それぞれ商品や制度に応じた注意点があります。仮に公的年金で月15万円を受給できるとして、残り15万円を私的年金などで継続的に補うには、まとまった資金を準備する必要があります。運用商品によっては元本割れなどの可能性もあるため、リスクや条件を十分に確認することが大切です。
 

まとめ

統計で見ると、月30万円以上の年金を受け取っている人は1万9283人、割合にして約0.1%です。したがって、公的年金だけで月30万円以上受給しているのはかなり限られた層といえます。
 
将来、年金などによる収入を月30万円以上確保したいと考えているのであれば、公的年金の見込み額を確認したうえで、iDeCoや個人年金保険などを活用する方法もあります。必要な老後資金や無理なく準備できる金額を整理し、自分の家計に合った将来設計を立てていくことが大切でしょう。
 

出典

厚生労働省 公的年金シミュレーター
厚生労働省年金局 令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況 (参考資料3)厚生年金保険(第1号) 男女別年金月額階級別老齢年金受給権者数(26ページ)
 
執筆者 : 柘植輝
行政書士

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