結婚年数・婚姻期間によっては遺族年金は貰えないって本当?
配信日: 2017.11.12 更新日: 2023.05.08
これにより、新たに老齢年金を受け取ることができるようになった人は、約64万人と言われています。
ただ、今回改正されたのは老齢年金を受給するために必要な資格期間で、遺族年金の受給要件は変わっていません。
執筆者:蟹山淳子(かにやま・じゅんこ)
CFP(R)認定者
宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
蟹山FPオフィス代表
大学卒業後、銀行勤務を経て専業主婦となり、二世帯住宅で夫の両親と同居、2人の子どもを育てる。1997年夫と死別、シングルマザーとなる。以後、自身の資産管理、義父の認知症介護、相続など、自分でプランを立てながら対応。2004年CFP取得。2011年慶應義塾大学経済学部(通信過程)卒業。2015年、日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」相談員。2016年日本FP協会、広報センタースタッフ。子どもの受験は幼稚園から大学まですべて経験。3回の介護と3回の相続を経験。その他、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー等の資格も保有。
遺族年金を受け取れるのは
遺族年金を受け取るには、亡くなった人に25年以上の受給資格期間が必要です。ですから、今回の改正で老齢年金を受け取ることができるようになった人が亡くなっても、家族は遺族年金を受け取ることができません。
ただし、亡くなった人が被保険者であった場合は別です。受給資格期間に関係なく、遺族年金を受け取ることができます。
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例をあげて考えてみましょう
■Aさんは、遺族年金の受給要件25年を満たして老齢年金を受給中に亡くなったケースです。遺族厚生年金は受け取れますが、子が18歳を超えているので遺族基礎年金を受け取ることはできません。
■Bさんは、今回の改正で老齢年金を受け取ることができるようになりましたが、遺族年金を受け取ることはできません。
■Cさんは加入していたのが国民年金だけで子もいないので、遺族年金は受け取れません。
■Dさんは、現役の会社員だったので厚生年金に加入中でした。しかも子が小さいので、遺族厚生年金・遺族基礎年金ともに受け取ることができます。
■Eさんは、亡くなった時点では国民年金に加入しており子もいないので、遺族年金を受け取ることができません。ただし、Eさんの妻が60歳から65歳になるまで寡婦年金を受け取ることができます。
寡婦年金とは
寡婦年金を受け取るために必要な資格期間は、今回の改正で10年に短縮されています。国民年金の保険料を納めた期間が10年以上ある夫が亡くなったときに、生計維持されていた妻(婚姻期間10年以上)に支給されるのが寡婦年金です。
支給される期間は、妻が60歳から65歳になるまでで、受け取ることができる金額も夫が受け取るはずだった基礎年金の3/4ですから、大きな金額ではありませんが、少しでも受け取ることができるのは救いと言えるでしょう。
※2023/5/8 記事を一部修正いたしました。
Text:蟹山淳子(かにやま・じゅんこ)
CFP(R)認定者
宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
蟹山FPオフィス代表
1980年東京女子大学英米文学科卒業後、銀行勤務を経て専業主婦となり、二世帯住宅で夫の両親と同居、2人の子どもを育てる。1997年夫と死別、シングルマザーとなる。以後、自身の資産管理、義父の認知症介護、相続など、自分でプランを立てながら対応。2004年CFP取得。2011年慶應義塾大学経済学部(通信過程)卒業。2015年、日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」相談員。2016年日本FP協会、広報センタースタッフ。子どもの受験は幼稚園から大学まですべて経験。3回の介護と3回の相続を経験。その他、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー等の資格も保有。
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