更新日: 2021.02.26 iDeCo(確定拠出年金)
NISAとiDeCo、何がどう違う? どちらを選ぶべき?
しかし、今後の資産形成でどっちを選べばよいか悩まれている方も多いのではないでしょうか。今回は、NISAとiDeCoのメリットやデメリットを考えてみたいと思います。
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執筆者:吉野裕一(よしの ゆういち)
夢実現プランナー
2級ファイナンシャルプランニング技能士/2級DCプランナー/住宅ローンアドバイザーなどの資格を保有し、相談される方が安心して過ごせるプランニングを行うための総括的な提案を行う
各種セミナーやコラムなど多数の実績があり、定評を受けている
少額投資非課税制度(NISA)とは
NISAと呼ばれる少額投資非課税制度は、イギリスで行われているISAの日本版ということで、ISAにNを付けてNISAと呼ばれるようになりました。イギリスのISAは恒久化がされており、利用者も増えているようです。日本のNISAは、まだ期間限定の制度となっていることで、恒久化を求める声も出てきています。
そんなNISAは現在、2014年に始まった一般の「NISA」と0歳から19歳までを対象とした「ジュニアNISA」、積み立てを目的とした「つみたてNISA」があります。一般の「NISA」は、以後、一般NISAと書かせていただきます。
一般NISAは2014年に始まり、当初は年間100万円までの投資額に対して運用益などが非課税となってきましたが、増額を求める声も多く、2016年からは年間120万円の投資額に対して運用益などが非課税となりました。
一般NISAは、1人1口座で毎年利用することができますが、非課税期間は5年間で、5年後にロールオーバーという制度を利用して、6年目以降で5年間、再びNISA口座を利用することが可能となります。現行では2023年までの開設となっていますが、2024年からは新制度が始まり、2028年までの制度となっています。
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個人型確定拠出年金(iDeCo)とは
iDeCoは、個人型確定拠出年金の愛称ですが、一部の企業型確定拠出年金の加入者を除き20歳以上60歳未満の方が加入することができる制度となっています。
毎月拠出する限度額は、加入する年金制度によって違いますが、自営業の方などの第1号被保険者の方では、月額6万8000円(年額81万6000円)の拠出が可能で、第3号被保険者の専業主婦の方は、月額2万3000円(年額27万6000円)が限度額となります。
会社員の方や公務員の方も加入は可能ですが、企業年金規約でiDeCoの加入が認められている企業の方でなければiDeCoへの加入はできないことになっています。
拠出額は全額、所得控除の対象となり、運用益の再投資は非課税で運用できます。本来、特別法人税が積立金に対して年1.173%の課税がされますが、現在は2023年3月31日まで課税が停止されています。特別法人税は1999年から停止されており、3年ごとに延長されていますが、復活する可能性もあるので注意が必要です。
また60歳以降に受け取る際にも、年金で受け取る場合には、「公的年金等控除」、一時金で受け取る場合には、「退職所得控除」の対象となり、税制優遇が受けられます。
NISAとiDeCoの落とし穴?!
NISAもiDeCoも良い事が多くあるように見えますが、デメリットもあります。一般NISAは前述のとおり、日本では恒久化されておらず、2028年には終わってしまう可能性もあります。
iDeCoは、拠出するときの所得税控除や受け取るときの所得控除がありますが、60歳までは原則引き出すことができません。また60歳以降でも運用期間が10年に満たない場合は、引き出す年齢が運用期間によって引き上げられます。
そう考えると一般NISAは今から始めて長期で運用する場合に制度が不安定となってしまい、iDeCoは途中でお金が必要になっても引き出すことができないので、ある程度の余裕資金で行う必要があります。
またiDeCoは最低拠出額が5000円とされていますが、NISAは5000円以下からでも始めることができるという違いもあります。
NISAとiDeCoどちらがいいの?
ここまで一般NISAとiDeCoについて、再確認をしてきましたが、どちらも一長一短あり、選ぶのが難しいと思います。
ただ投資は、早いうちから少額でも始められた方が良いと筆者は考えるのですが、収入もまだあまり多くない若い方がiDeCoを始めた場合は、お金が必要になったときに、引き出すことができなくなるので、あまり現実的ではないと考えます
一般NISAは、新制度も2028年までとなっていますが、筆者自身は再び制度の見直しなどを行いながら延長か恒久化となる可能性もあると考えています。そう考えると、若いうちから始められる場合には一般NISAの方が良いのかもしれませんね。
また子どもがいる家庭で教育費の準備などで家計に余裕がない方の老後資金の準備を考えた場合、教育費が不足した場合に、やはりiDeCoからは引き出せないので、教育ローンなどを借り入れしなくてはいけなくなる可能性も出てきてしまいます。
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まとめ
現行のNISAとiDeCoは良い面もありますが、不合理な面も持ち合わせています。どちらの制度も併用は可能なので、両制度を活用できる方は、投資額を検討しながら行われると良いのでしょうが、どちらか一方を検討される場合は、現在の家計状況や今後のお金の使い道などを考えた選択が必要になります。
また今後、両制度を利用される方にとっての利便性の向上も期待していきたいところですが、まずはこういった制度を多くの方が利用していくことも制度の継続につながっていくのかもしれませんね。
執筆者:吉野裕一
夢実現プランナー